
2025.07.09
創元推理文庫2025年復刊フェア書目が決定しました【2025年10月上旬開催予定】
東京創元社では、品切れ中の文庫作品を対象として、毎年”復刊フェア”を開催しています。
本年の復刊フェアは、2025年10月上旬より開催を予定しております。
今回も、X(旧twitter)で実施したアンケートの結果やお問い合わせに寄せられたご意見を参考にして、書目を決定しました。
今回復刊されますのは、以下の8点です。
「●新カバー」とあるものは、復刊を機にカバーが新しくなります。
◆ミステリ◆
F・W・クロフツ/井上勇訳『英仏海峡の謎』 ●新カバー
ドーヴァー海峡のただ中を漂流するヨットの中には、この日、倒産した証券会社の社長と副社長の死体がころがっていた。いっぽう、会社からは百五十万ポンドの現金が紛失し、社の重役は悉く行方不明。犯人は証拠の示すところによれば、ヨットから大海へ忽然と姿を消したままだった。さすがのフレンチ警部の顔にも焦燥の色が浮かぶが……。
ジョルジュ・シムノン/大久保輝臣訳『13の秘密/第1号水門』 ●新カバー
花の都パリには、ありとあらゆる犯罪が渦巻いている。これは探偵趣味のルボルニュ青年が貧弱な新聞記事を手がかりに十三の犯罪の謎を解明する連作短編集。いわゆる純粋推理だけで事件を解決する安楽椅子探偵の好例で、シムノンの作品中でも高く評価される傑作集である。メグレ物の長編『第1号水門』を併載する、ファン待望の本邦初訳!
ドロシー・L・セイヤーズ/浅羽莢子訳『不自然な死』 ●新カバー
殺人の疑いのある死に出会ったらどうするか。とある料理屋でピーター卿が話し合っていると、突然医者だという男が口をはさんできた。彼は以前、癌患者が思わぬ早さで死亡したおりに検視解剖を要求したが、徹底的な分析にもかかわらず殺人の痕跡はついに発見されなかったのだという。奸智に長けた殺人者を貴族探偵が追いつめる第3長編!
ガイ・バート/黒原敏行訳『ソフィー』
イギリスの田舎町。病弱なマシューは、優しく利発な姉に守られ、幸せな少年時代を過ごした。秘密の隠れ処、化石探し、暗号の日記、子供に干渉しない両親、高い知能を隠す姉、死。そして今、二人は昏い密室で語り合う……。過去と現在が交錯する中で明かされる〈真実〉とは。12歳でW・H・スミス文学賞を受賞、22歳で本作を上梓した早熟の天才による、幻惑と郷愁の魔術的小説。
ジャック・フットレル/宇野利泰訳『思考機械の事件簿〈1〉』
《思考機械》の異名をもつ名探偵ヴァン・ドゥーゼン教授の活躍を描く名作を選りすぐった本格ファン垂涎の傑作コレクション! 全11編収録。
◆怪奇幻想◆
クラーク・アシュトン・スミス/大瀧啓裕訳『ゾティーク幻妖怪異譚』
朧な太陽のもと、魔術や降霊術が横行する地球最後の大陸ゾティーク。ブラッドベリ、ムアコックに影響を与えたことでも知られる異才が、細密かつ色鮮やかな描写で創りあげた美と頽廃の終末世界の物語を、本邦初となる全篇収録の決定版で贈る。地獄の王にそむいた妖術師の復讐譚「暗黒の魔像」、失った鳥を求める波瀾の航海を描く滑稽譚「エウウォラン王の航海」他全17篇を収める。
◆SF◆
クリストファー・プリースト/安田均訳『逆転世界』
〈地球市〉と呼ばれるその世界は全長1500フィート、7層からなる要塞のごとき都市だった。しかも年に36.5マイルずつレール上を進む、可動式都市である。この閉鎖空間に生まれ育った主人公ヘルワードは成人し、初めて外界に出た……そこは月も太陽もいびつに歪んだ異様な世界!? 鬼才作家の最高傑作。
ジェイムズ・P・ホーガン/山高昭訳『創世記機械』
若き天才科学者クリフォードは、統一場理論の研究を進めるうち、宇宙の無限のエネルギーを直接とり出す機械を発明した。この装置をうまく利用すれば究極兵器がつくれると判断した軍部は、ともすると反体制的なクリフォードを辞職に追いやる一方、独自の研究開発を続けたのだが……。ホーガン面目躍如の大作。
※いずれも2025年7月9日時点では購入できません。
また、上記の8点に加え、リクエストをいただいた書籍の中から【新カバー・新版】として刊行が決定した書目がございます。こちらは復刊フェアとは別に、9月下旬に刊行予定です。詳細はその他の9月の新刊とともに、7月15日配信予定の東京創元社メールマガジンにてお知らせいたします。続報をお待ちください。

2025.07.03
第3回創元ミステリ短編賞の最終候補作が決定しました
東京創元社が主催する短編ミステリの新人賞である、第3回創元ミステリ短編賞の最終候補作が決定しました。
詳細は下記リンクより、創元ミステリ短編賞のページでご確認ください。
https://www.tsogen.co.jp/award/sogenmystery/

2025.06.27
第3回創元ミステリ短編賞の二次選考結果を発表しました
東京創元社が主催する短編ミステリの新人賞である、第3回創元ミステリ短編賞の二次選考結果を発表しました。
詳細は下記リンクより、創元ミステリ短編賞のページでご確認ください。
https://www.tsogen.co.jp/award/sogenmystery/

2025.06.17
文芸評論家・関口苑生氏ご逝去
2025年6月12日、文芸評論家の関口苑生(せきぐち・えんせい)氏が、乳がんのため東京都のご自宅で逝去されました。72歳でした。葬儀は近親者で営みました。
関口氏は1953年生まれ。早稲田大学に入学後、ワセダミステリ・クラブに入会。在学中から執筆活動を開始されます。2024年まで〈週刊現代〉で連載された「特選ミステリー」は翻訳ミステリ時評として貴重な存在でした。著書に『江戸川乱歩賞と日本のミステリー』、編著に『一瞬の人生 短篇ミステリー・コレクション』(香山二三郎氏との共編)などがあります。
東京創元社では、樋口有介『捨て猫という名前の猫』(創元推理文庫)、ヘニング・マンケル『笑う男』(創元推理文庫)などの解説をご執筆いただき、〈本の雑誌〉や〈週刊現代〉等でミステリを中心に多数の書籍をご紹介いただきました。
どうぞ安らかにお眠りください。
●日本経済新聞のおくやみ記事
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUF169WS0W5A610C2000000/

2025.06.13
上條一輝『深淵のテレパス』が国内編第1位! 「このホラーがすごい!2025年版」に東京創元社の作品が多数ランクインしました
発売中の『このホラーがすごい!2025年版』(宝島社)にて、東京創元社の作品が多数ランクインしました。
国内編では、上條一輝『深淵のテレパス』が第1位、大島清昭『バラバラ屋敷の怪談』が第8位になりました。
海外編では、T・キングフィッシャー『死者を動かすもの』が第4位となりました。
20位までのランクイン作品は以下のとおりです。
■国内編
第1位 『深淵のテレパス』上條一輝
第8位 『バラバラ屋敷の怪談』大島清昭
第11位 『感傷ファンタスマゴリィ』空木春宵
第17位 『羅刹国通信』津原泰水
■海外編
第4位 『死者を動かすもの』T・キングフィッシャー/永島憲江訳
第11位 『いろいろな幽霊』ケヴィン・ブロックマイヤー/市田泉訳
第15位 『ドイツロマン派怪奇幻想傑作集』ホフマン、ティーク他/遠山明子編訳
第17位 『ある晴れたXデイに カシュニッツ短編傑作選』マリー・ルイーゼ・カシュニッツ/酒寄進一訳

2025.05.27
第3回創元ミステリ短編賞の一次選考結果を発表しました
東京創元社が主催する短編ミステリの新人賞である、第3回創元ミステリ短編賞の一次選考結果を発表しました。
詳細は下記リンクより、創元ミステリ短編賞のページでご確認ください。
https://www.tsogen.co.jp/award/sogenmystery/

2025.05.11
第56回星雲賞参考候補作に東京創元社の作品が多数選出されました
第56回星雲賞の参考候補作が発表されました。同賞は、日本SF大会参加登録者によるファン投票で決定される、優秀なSF作品およびSF活動に贈られる賞であり、日本のSFおよび周辺ジャンルのアワードとしては最も長い歴史を持つ賞です。
第56回星雲賞の投票は5月11日(日)~6月30日(月)にインターネット上で行なわれ、7月中旬に受賞作を発表し、授与式は8月31日(日)に第63回日本SF大会「かまこん」(会場:東京都大田区)でおこなわれる予定です。詳細は下記リンク先をご確認ください。
●第63回日本SF大会「かまこん」
●第56回星雲賞 参考候補作一覧ページ
今回、東京創元社の刊行作品で選出されたのは、以下の作品です。
【日本短編部門】
●宮西建礼「星海に没す」/『銀河風帆走』(創元日本SF叢書)
第45回日本SF大賞特別賞受賞
第4回創元SF短編賞を受賞した表題作をはじめ書き下ろし一編を含む五編を収録
人類の存続を賭けて別の銀河をめざす、人格を持った宇宙船たちを襲う試練(銀河風帆走)、地球に衝突するコースをとった小惑星の軌道をそらす計画に挑む高校生たち(もしもぼくらが生まれていたら)、史上初の恒星間宇宙船同士による“一騎討ち”の行方(星海に没す)……ハードSFの俊英が放つ、瑞々しい感性に満ちた第一短編集。解説=鈴木力
【海外長編部門】
●マーサ・ウェルズ/中原尚哉訳『システム・クラッシュ マーダーボット・ダイアリー』(創元SF文庫)
暴走人型警備ユニットの“弊機”は、植民惑星での異星遺物汚染事件に巻き込まれるが、ARTこと探査船ペリヘリオン号の協力もあり、窮地を脱する。だがこの惑星を狙う冷酷な企業は、いまだあきらめてはいなかった。しかも弊機は謎の障害に襲われ……ヒューゴー賞4冠&ネビュラ賞2冠&ローカス賞5冠&日本翻訳大賞受賞の大人気シリーズ、待望の第4弾!ローカス賞受賞作。解説=池澤春菜
●ラヴィ・ティドハー/茂木健訳『ロボットの夢の都市』(創元海外SF叢書)
太陽系を巻き込んだ大戦争から数百年。宇宙への脱出を夢見るジャンク掘りの少年、それ自体がひとつの街のような移動隊商宿で旅をつづける少年、そして砂漠の巨大都市の片隅で古びた見慣れぬロボットと出会った女性。彼らの運命がひとつにより合わさるとき、かつて一夜にしてひとつの都市を滅ぼしたことのある戦闘ロボットが、長い眠りから目覚めて……世界幻想文学大賞作家が贈る、どこか懐かしい未来の、ふしぎなSF物語。
●P・ジェリ・クラーク/鍛治靖子訳『精霊を統べる者』(創元海外SF叢書)
20世紀初頭、ジン(精霊)の魔法と科学の融合により大発展した魔都カイロ。そこへ40年前に姿を消した伝説の魔術師を名乗る怪人が現れ、彼を崇拝する人々を焼き尽くした。エジプト魔術省の女性エージェント・ファトマは、恋人の女性シティ、新人パートナーのハディアらと共に捜査に乗り出す。ネビュラ賞、ローカス賞、イグナイト賞、コンプトン・クルック賞の4冠に輝いた新鋭の第一長編! 解説=渡邊利道
【海外短編部門】
●ベッキー・チェンバーズ/細美遥子訳「緑のロボットへの賛歌」/『ロボットとわたしの不思議な旅』(創元SF文庫)
「ちょっと休憩が必要なすべての人に捧ぐ」──ロボットたちと人間が平和裏にたもとを分かってから幾歳月。悩みを抱えた人々のためにお茶を淹(い)れる〈喫茶僧〉のデックスは、ある日思い立って文明社会を離れ、大自然に向かう。そこで出会ったのは、変わり者の古びたロボットだった。心に染み入る優しさに満ちた、ヒューゴー賞、ローカス賞、ユートピア賞受賞の二部作を一冊に収録。
●グレッグ・イーガン/山岸真訳「クライシス・アクターズ」/『シリコンバレーのドローン海賊 人新世SF傑作選』(創元SF文庫)
人新世(じんしんせい)とは「人間の活動が地球環境に影響を及ぼし、それが明確な地質年代を構成していると考えられる時代」、すなわちまさに現代のことである。パンデミック、世界的経済格差、人権問題、資源問題、そして環境破壊や気候変動問題……未来が破滅的に思えるときこそ、SFというツールの出番だ。グレッグ・イーガンら気鋭の作家たちによる、不透明な未来を見通すためのアンソロジー。解説=渡邊利道

2025.05.09
東京創元社 採用情報をマイナビで公開しました
マイナビにて採用情報を公開しました。
また、応募方法につきましては、下記リンクより詳細をご確認の上、ご応募ください。
受付締切は下記の通りとなります。
マイナビ転職 受付締切:2025年6月5日(木)
皆様のご応募お待ちしております!
問い合わせ先
株式会社東京創元社 総務部採用係
TEL : 03-3268-8201

2025.04.25
第17回創元SF短編賞の選考委員を公開しました
東京創元社が主催する短編SFの新人賞である、第17回創元SF短編賞(現在募集中)の選考委員を発表しました。
詳細は下記リンクより、創元SF短編賞のページでご確認ください。
https://www.tsogen.co.jp/award/sfss/17th/

2025.04.24
第16回創元SF短編賞 受賞作決定
東京創元社が主催する短編SFの新人賞である、第16回創元SF短編賞の受賞作を発表しました。
創元SF短編賞のページでご確認ください。
https://www.tsogen.co.jp/award/sfss/16th/