失恋した瞬間を永遠に繰り返す幽霊、方向音痴の幽霊、雨となって降り注ぐ幽霊、転送装置が生み出す幽霊……イタロ・カルヴィーノ短編賞受賞作家が贈る、時に切なく、時におかしく、そして時にはちょっぴり怖い幽霊たちの物語を100編収めた、ふしぎな短編集。
ケヴィン・ブロックマイヤー
1972年アメリカ合衆国フロリダ州生まれ。アイオワ大学文芸創作講座で学び、1997年にMFAを取得。同年にイタロ・カルヴィーノ短編賞を受賞して作家デビュー。文芸誌〈グランタ〉が10年ごとに発表する「もっとも有望な若手アメリカ作家2007」にも選ばれた。邦訳書に長編『終わりの街の終わり』(金子ゆき子訳、ランダムハウス講談社)と短編集『第七階層からの眺め』(金子ゆき子訳、武田ランダムハウスジャパン)がある。
市田泉
(イチダイヅミ )1966年生まれ。お茶の水女子大学文教育学部卒。英米文学翻訳家。訳書にジャクスン『ずっとお城で暮らしてる』、キャロル『薪の結婚』、サマター『図書館島』、ジョイス『人生の真実』、ヴクサヴィッチ『月の部屋で会いましょう』(岸本佐知子と共訳)他多数。