
2023.04.14
第54回星雲賞参考候補作に東京創元社の作品が多数選出されました
4月13日(木)に第54回星雲賞の参考候補作が発表されました。同賞は、日本SF大会参加登録者によるファン投票で決定される、優秀なSF作品およびSF活動に贈られる賞であり、日本のSFおよび周辺ジャンルのアワードとしては最も長い歴史を持つ賞です。
第54回星雲賞の投票は4月13日~5月31日におこなわれ、受賞作の発表と贈賞式は2023年8月5日に第61回日本SF大会「Sci-con2023」(会場:埼玉県さいたま市 浦和コミュニティセンター)でおこなわれる予定です。詳細は下記リンク先をご確認ください。
●第61回日本SF大会「Sci-con2023」
●第54回星雲賞 参考候補作一覧ページ
今回、東京創元社の刊行作品で選出されたのは、以下の作品です。
【日本短編部門】
●松崎有理「シュレーディンガーの少女」/『シュレーディンガーの少女』(創元SF文庫)
すべての65歳に例外なく、プログラムされた死が訪れる世界。肥満者たちをテレビスタジオに集め、公開デスゲームを開催する健康至上主義社会。あらゆる数学を市民に禁じ、違反者を捕らえては刑に処している王国。はたまた日々の食卓から、秋刀魚が消え失せてしまった未来──様々なディストピア世界でたくましく生きのびる女性たちを描いた、コミカルでちょっぴりダークな短編集。著者あとがき=松崎有理
【海外長編部門】
●アイザック・アシモフ/鍛治靖子訳『銀河帝国の興亡』全3巻(創元SF文庫)
【ヒューゴー賞受賞シリーズ】2500万の惑星を擁する銀河帝国に没落の影が兆していた。心理歴史学者ハリ・セルダンは3万年に及ぶ暗黒時代の到来を予見、それを阻止することは不可能だが期間を短縮することはできるとし、銀河のすべてを記す『銀河百科事典』の編纂に着手した。やがて首都を追われた彼は、辺境の星テルミヌスを銀河文明再興の拠点〈ファウンデーション〉とすることを宣した。歴史に名を刻む三部作。
【海外短編部門】
●アレステア・レナルズ/中原尚哉訳「人形芝居」/『創られた心 AIロボットSF傑作選』(創元SF文庫)
人工的な心や生命。ゴーレム、オートマトン、ロボット、アンドロイド、ボット、人工知能――人間ではないが人間によく似た機械、人間のために注文に応じてつくられた物体というアイディアは、はるか古代よりわたしたちを魅了しつづけてきた。そしていま、その長い歴史に連なる最新のアンソロジーがここに登場する。ケン・リュウ、ピーター・ワッツ、アレステア・レナルズら、2021年ヒューゴー賞短編部門候補作を含む16の物語を収録。
※電子版には扉絵カラー版が収録されています。
●アダム=トロイ・カストロ&ジュディ・B・カストロ/小野田和子訳「見知らぬ神々」/『黄金の人工太陽 巨大宇宙SF傑作選』(創元SF文庫)
SFとファンタジーの基本はセンス・オブ・ワンダーだ。そして並はずれたセンス・オブ・ワンダーを味わえるのは、超人的なヒーローが宇宙の命運をかけて銀河のかなたで恐ろしい敵と戦う物語だ(序文より)――常識はずれの宇宙航行生物、謎だらけの巨大異星構造物、銀河をまるごと吹き飛ばす規模の超爆弾。ジャック・キャンベルら充実の執筆陣による、SFならではの圧倒的スケールで繰り広げられる物語18編を集めた傑作選。解説=堺三保
※電子版には扉絵カラー版が収録されています。