
2024.10.17
翻訳家・住谷春也氏ご逝去
2024年6月9日、ルーマニア文学の研究者・翻訳家の住谷春也(すみや・はるや)氏が、がんのため前橋市のご自宅で逝去されました。93歳でした。
住谷氏は1931年群馬県生まれ。東京大学文学部卒。ブカレスト大学文学部博士課程修了。訳書にエリアーデ『19本の薔薇』『令嬢クリスティナ』『マイトレイ』『エリアーデ幻想小説全集』(全3巻の編纂および、収録作を直野敦氏と共訳)、レブリャーヌ『処刑の森』、カルタレスク『ぼくらが女性を愛する理由』などが、著書に『ルーマニア、ルーマニア』があります。85年のレブリャーヌ『大地への祈り』で日本翻訳家協会特別翻訳功労賞を受賞され、2004年にルーマニア文化功労コマンドール勲章を受章。07年にはルーマニアのナサウド市より、名誉市民の称号が贈られました。
東京創元社では、『東欧SF傑作集〈下〉』(創元SF文庫)に収録された、ロゴズ「時空への脱走」、アラーマ「アイクサよ永遠なれ」、高野史緒編『時間はだれも待ってくれない 21世紀東欧SF・ファンタスチカ傑作集』に収録された、フランツ「私と犬」、ブルンチェアヌ「女性成功者」などの作品のほか、ササルマン『方形の円 偽説・都市生成論』(海外文学セレクション、のち創元SF文庫)の翻訳をご担当いただきました。
どうぞ安らかにお眠りください。
●上毛新聞のおくやみ記事
https://www.jomo-news.co.jp/articles/-/543702