
2025.09.04
作家・評論家 紀田順一郎氏ご逝去
2025年7月15日(火)、紀田順一郎(きだ・じゅんいちろう)氏がご逝去されました。享年90。
紀田氏は1935年神奈川県生まれ。慶應義塾大学では推理小説同好会に参加。近代史研究、映画コレクション、古書収集、怪奇小説翻訳、推理小説の執筆と多岐に亘る分野で活躍し、2008年には『幻想と怪奇の時代』で第61回日本推理作家協会賞[評論その他の部門]を受賞されました。
東京創元社では、『古本屋探偵登場』『夜の蔵書家』『古書収集十番勝負』『古本街の殺人』『第三閲覧室』『神保町の怪人』の書物を題材としたミステリ作品を多数刊行させていただきました。また、『M・R・ジェイムズ怪談全集』(全二巻)の翻訳、『書物愛』(全二巻)『日本怪奇小説傑作集』(全三巻、東雅夫氏と共編)の編纂、コナン・ドイル『四人の署名』、クロフツ『シグニット号の死』、『幽霊島 平井呈一怪談翻訳集成』『私刑 大坪砂男全集3』ほかの解説をご執筆いただき、公募型新人賞「鮎川哲也賞」では第一回から第六回まで選考委員をおつとめいただくなど、様々な形でお世話になりました。
どうぞ安らかにお休みください。
●共同通信の訃報記事
https://news.jp/i/1336224876484624692?c=768367547562557440