― ミステリ―
雪街を彷徨う孤児の少女に手を差し伸べたのは、一人の青年だった。二人が育む不思議な絆と、ある殺人を巡って錯綜する人々の想い。雪と少女を書き続けた著者を代表する傑作。
1952年夏、六甲で出会った3人の少年少女。夏休みの宿題、ハイキング、次第に育まれる淡い恋、そして死――文芸とミステリの見事な融合、才人が行き着いた瞠目の地平!
最後の希望が砕かれたとき、未曾有の大停電が東京を襲った――すべてを操る犯人の意図とは? 深刻なトラブルに必死に立ち向かう人々を活写した、超弩級のサスペンス登場!
頭蓋の奥で響く小さな呟きを意識しながら、かつて革命の時を生きた男は何を求めるのか? 矢吹駆の罪と罰を描いた、シリーズ第ゼロ作にして笠井潔の原点! 幻の処女長編犯罪小説。
「義足のダンサー」として有名だった女性の死体が、アンデルセンの童話「赤い靴」をなぞったかのような状況で発見された。彼女に何が起こったのか? 鮎川哲也賞受賞第1作。
富山の田圃に突如発生したトビイロウンカ。無農薬でのコメ作り名人の田圃を中心に、被害は広がる。自然発生か故意なのか? 映美は真相をつきとめるべく、現地に向かう――。
下町の小さなフレンチレストラン、ビストロ・パ・マル。変人シェフの料理と推理が益々光る第2弾。ヴァン・ショーにまつわるフランス時代のシェフの物語はファン必読。シェフはフランス時代も名探偵だったのです。
出版社営業の新人・井辻智紀は今日も慌てている。他社の営業マンには散々いじられ、訪ねた書店では冷たくあしらわれ、贈呈式には受賞者が現れず……新シリーズ開幕。
妻の死への疑問から洋介は自らの足で、その真相を探る決意を固める。妻の死に隠された愛憎劇、死を呼ぶ森の謎を精緻な筆致で描く。オール讀物推理小説新人賞作家の初長編。
マッキンリーを狙えるほどの男が、なぜ難易度の低い山で滑落したのか? 好敵手の死の謎を解き明かすため、草庭は一度は断念したはずの山に再び挑む――渾身の山岳推理登場!
老舗の和菓子屋で働く女性とショコラティエの男性が出合う、お菓子をめぐって起きる謎。小松左京賞受賞作家がさまざまな人間模様とプロの矜持を凛とした筆致で描いた快作登場。
自分で自分を「分割」して「マイナス」になったサトシ。大学生となった彼に、「プラス」が送る謎の警告とは? 乱歩賞受賞の気鋭が贈る、おかしな多重人格(?)成長小説!
色覚障害のサイト〈ランボー・クラブ〉のトップページ掲げられたランボーの詩を自分が原語で読めることに疑問を抱いた少年。僕は誰なのか? 鮎川賞作家が贈る傑作ミステリ。
ふるさと創生金で作られた金の地球儀を盗まないか? 久々に顔を見せた非常識な友人の一言が、すべての騒動の始まりだった。『チーム・バチスタの栄光』の俊英が放つ新境地!
【日本推理作家協会賞受賞】千里眼の祖母、漫画家の母、そして何者でもない私。戦後史を背景に、鳥取の旧家に生きる三代の女たちを比類ない筆致で鮮やかに描き上げた雄編。桜庭一樹はここまで凄かった!
友人からの手紙で、地方の老舗書店の幽霊騒動を探りに出かけた杏子と多絵。数年前、弟子の手で殺されたという老大家の死が絡んで……。今注目の本格書店ミステリ、初長編。
あと一月生活するために選んだ職は、探偵?! 依頼された家出人捜索中に、奇妙な事件が二つも勃発し……。才能とたくらみに満ちた、軽妙な快作長編。第15回鮎川哲也賞佳作。
まったく接点のない、一人の男と女二人が、ひとつの部屋に閉じ込められた。そこはどこなのか? なぜ三人はそこにいるのか? 第14回鮎川哲也賞受賞作家が鮮やかな手法で贈る受賞後第1長編。
『ななつのこ』『魔法飛行』『スペース』の〈駒子シリーズ〉でお馴染み、著者&装画家コンビが描くもうひとつの『ななつのこ』。優しく語られる物語の世界。オールカラー64頁。
タイムスリップ、ドッペルゲンガー、この不可解な謎を解く鍵は? 事故で8年間眠り続け記憶をなくした少女は何を見出すのか。『ヘビイチゴ・サナトリウム』の著者の第二弾!