安西おまえはなぜ死んだ? マッキンリーを極めたほどの男が、なぜ難易度の低い塩尻岳で滑落したのか。事故か、自殺か、それとも──。三年前のある事故以来、山に背を向けて生きていた草庭は、好敵手であり親友でもあった安西の死の謎を解き明かすため、再び山と向き合うことを決意する。すべてが山へ繋がる、悲劇の鎖を断ち切るために! 話題を呼んだ著者渾身の山岳ミステリ。
大倉崇裕
(オオクラタカヒロ )1968年京都府生まれ。学習院大学法学部卒業。97年「三人目の幽霊」で第4回創元推理短編賞佳作に入選、翌年「ツール&ストール」で第20回小説推理新人賞を受賞。2001年に最初の著書となる『三人目の幽霊』を刊行する。他の著書に『七度狐』『やさしい死神』『聖域』『白戸修の事件簿』『オチケン!』『小鳥を愛した容疑者』『夏雷』『スーツアクター探偵の事件簿』『樹海警察』『琴乃木山荘の不思議事件簿』『死神刑事』『一日署長』などがある。