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同じ家で暮らすはずの真と棗のふたりは、なぜか会えない日が続く。なにかがおかしいと思い始めたころ、いままであれほど出会えなかったふたりが、ばったり居間で遭遇する。互いを探しあっていたことを怪訝に思いつつもほっとしたのもつかの間、棗は真の同僚から、彼が事故に巻き込まれて死んだことを聞く。じゃあ、私が会っていたのは誰なの? 死んだ本人ですら気付かないほどリアルな「死後の世界」の秘密を、死んだはずの彼と一緒に解き明かす。すこし不思議なミステリ登場!
ほしおさなえ
(ホシオサナエ )1964年東京都生まれ。95年「影をめくるとき」が第38回群像新人文学賞小説部門の優秀作に選ばれる。2002年『ヘビイチゴ・サナトリウム』が第12回鮎川哲也賞の最終候補作となる。主な著書に〈活版印刷三日月堂〉〈言葉の園のお菓子番〉〈銀河ホテルの居候〉シリーズのほか『金継ぎの家 あたたかなしずくたち』『東京のぼる坂くだる坂』『祓い師笹目とウツログサ』『琴子は着物の夢を見る』『言葉の舟 心に響く140字小説の作り方』がある。