判型:文庫判
ページ数:401ページ
初版:2000年3月24日
ISBN:978-4-488-40807-7
Cコード:C0193
文庫コード:M-て-1-7
装画:松尾かおる
装幀:柳川貴代
拉致され山荘に閉じ込められた初対面の「おっぺ」と「ピンクル」は、見知らぬ男の死体までしょいこむ破目に。前夜の記憶をたどりニュースを聴くに及んで、抜き差しならない罠だと悟った二人は、突如爆発した山荘をどうにか脱出、度重なる危難を凌ぎながら事件の真相に迫ろうとするが……。青春小説の清々しさを具えた、出色のサスペンス。解説=新井素子
天藤真
(テンドウシン )東京生まれ(1915‐83)。東京帝国大学国文科卒業。同盟通信記者を経て、戦後は農業に従事し、その傍ら千葉敬愛短期大学で教鞭を執った。62年「親友記」が第3回宝石賞に佳作入選。同年『陽気な容疑者たち』が第8回江戸川乱歩賞の最終候補となり、大下宇陀児の推輓を得て翌年刊行に至る。79年『大誘拐』で第32回日本推理作家協会賞を受賞。著書に『遠きに目ありて』『死の内幕』『鈍い球音』『皆殺しパーティ』『殺しへの招待』『炎の背景』『死角に消えた殺人者』『善人たちの夜』『わが師はサタン』『親友記』『星を拾う男たち』『われら殺人者』『雲の中の証人』『背が高くて東大出』『犯罪は二人で』等。