判型:文庫判
ページ数:406ページ
初版:1992年12月25日
ISBN:978-4-488-40801-5
Cコード:C0193
文庫コード:M-て-1-1
成城署の刑事が、ふとしたきっかけで知り合った脳性麻痺の少年。徐々にその隠れた才能に目を見張るようになった警部が、そのとき抱え込んで難航している捜査の話を聞かせたところ、少年はたちどころに真相を言い当てる。それからというもの……!? 安楽椅子探偵の歴史に新たな1ページを切り拓いた、天藤真の全作品中白眉の連作短編集! 解説=後藤安彦
「多すぎる証人」
「宙を飛ぶ死」
「出口のない街」
「見えない白い手」
「完全な不在」
天藤真
(テンドウシン )東京生まれ(1915‐83)。東京帝国大学国文科卒業。同盟通信記者を経て、戦後は農業に従事し、その傍ら千葉敬愛短期大学で教鞭を執った。62年「親友記」が第3回宝石賞に佳作入選。同年『陽気な容疑者たち』が第8回江戸川乱歩賞の最終候補となり、大下宇陀児の推輓を得て翌年刊行に至る。79年『大誘拐』で第32回日本推理作家協会賞を受賞。著書に『遠きに目ありて』『死の内幕』『鈍い球音』『皆殺しパーティ』『殺しへの招待』『炎の背景』『死角に消えた殺人者』『善人たちの夜』『わが師はサタン』『親友記』『星を拾う男たち』『われら殺人者』『雲の中の証人』『背が高くて東大出』『犯罪は二人で』等。