判型:文庫判
ページ数:318ページ
初版:1997年3月14日
ISBN:978-4-488-40805-3
Cコード:C0193
文庫コード:M-て-1-5
富士川市を牛耳る事業王吉川太平を謀殺しようという密談を盗み聴いた若い男女、だが怪しい人物を追った青年は逆に襲われ殺されてしまう。青年のガールフレンド三村早苗は、予告通り太平の周辺に現われるだろう犯人を捕えようと、押しかけ秘書として吉川家に潜りこんだが……。殺人予告を受けた、複雑な家族関係の吉川家に惨劇が相次ぐ。
天藤真
(テンドウシン )東京生まれ(1915‐83)。東京帝国大学国文科卒業。同盟通信記者を経て、戦後は農業に従事し、その傍ら千葉敬愛短期大学で教鞭を執った。62年「親友記」が第3回宝石賞に佳作入選。同年『陽気な容疑者たち』が第8回江戸川乱歩賞の最終候補となり、大下宇陀児の推輓を得て翌年刊行に至る。79年『大誘拐』で第32回日本推理作家協会賞を受賞。著書に『遠きに目ありて』『死の内幕』『鈍い球音』『皆殺しパーティ』『殺しへの招待』『炎の背景』『死角に消えた殺人者』『善人たちの夜』『わが師はサタン』『親友記』『星を拾う男たち』『われら殺人者』『雲の中の証人』『背が高くて東大出』『犯罪は二人で』等。