装画片腕の老船長が語る奇怪な話「胸像たちの晩餐」、コルシカの復讐譚に材をとった「ビロードの首飾りの女」など、『オペラ座の怪人』で知られる文豪の手腕が発揮された恐怖綺譚集。
あれはもう昔のことだ。あの女も探偵も死んでしまったし、モーテルも焼け落ちてしまった。そしていまは、自分が母親ではなくてノーマン・ベイツであることもわかっている……
SFやホラーの世界で古くから親しまれてきた“狂った科学者”を題材に、斯界の第一人者が選ぶ傑作17編。血も凍るホラーからドタバタ喜劇、叙情派ファンタジーまで、初心者もマニアも幅広く楽しめる傑作ぞろい。
「メアリー・バーゲンか……」女性霊能者に追いつめられた連続殺人犯が、いま警官に射殺された。だが男はなぜ彼女の名を呼んだのか。それは新たな大量殺人の前兆だった。捜査を続ける霊能者の胸に、彼女自身の心の闇が蘇る。
宇宙的恐怖にみちた暗黒世界への鍵ともいうべき「クトゥルフの呼び声」、魔神の秘密を知った青年を襲う恐るべき出来事を描いた傑作「チャールズ・ウォードの奇怪な事件」を収録。
15世紀のフランス悪魔主義の帝王ジル・ド・レー元帥。彼が城内でもてあそび虐殺した小児の数は800人を下らないという。死体美の品評会。屍骸を詰めた大樽……
幻想と怪奇の作家ラヴクラフト。その文庫判全集第1巻! 彼の生みだしたクトゥルー神話が怪しく息づく傑作「インスマウスの影」そして「闇に囁くもの」など4編。
死の問題にとりつかれた一人の青年が永生を夢みて不老長寿の研究を始める。研究は前頭前部葉の秘密に逢着し、彼は意識をほとんど無限に拡大し……
ヨーロッパの辺境トランシルヴァニアに、無気味な謎に包まれて住む城主ドラキュラ伯爵。昼は眠り、夜は目覚め、永遠の生命とともに人の生き血を求めてさまよう呪われた吸血鬼の宿命とは。名作怪異譚!
パンの神はいつも、森の広場に人間の処女を拉して性の乱舞を行なう。人間の性の神秘を超自然に託して魔訶不思議な様相をくりひろげるマッケンの世界は、戦慄と陶酔の妖しい白光の世界である。
正統派ホラーの第一人者として他を圧する著者の傑作集。夜な夜な窓辺に現われる白い手、犬に化身した父親の遺志、亡霊に恋人をとられた画家の怨念、恋人の血を吸う美貌の令嬢など、その真価を伝える7編。