死者の頭部のみを切り取って蘇生させる、新しい医術が開発された。20世紀のパリで人知れず行なわれた実験の顛末。“ロシアSF界のジュール・ヴェルヌ”と称された著者の代表作。
【星雲賞受賞作】一人の人妻を追ってマタール港に着いた医師サンダース。だがそこからの道は何故か閉鎖されていた。翌日、港に奇妙な水死体があがる。死体の片腕は水晶のように結晶化していた。
鉱物学の世界的権威リデンブロック教授は、16世紀アイスランドの錬金術師が残した謎の古文書に導かれ、死火山の噴火口から地球の中心部を目ざす。地底世界の大冒険旅行!
人類が異郷の星で見た驚くべき光景。そこでの支配種族は、喋り、武器を操る猿たちであり、人間は知能も言葉も持たぬ、猿に狩りたてられる存在でしかなかった。あまりにも有名な映画の原作となった問題作。
水中工事の理想的な労働者として世界に輸出された大山椒魚の群は、優れた知能を駆使し、やがて第二の人類としての勢力を強めていった。彼らが着々と進める恐ろしい計画とは。
6、70年前から起こった一連の地球物理学上の変動で、地球は高温多湿の水浸しの世界となっていた。国連調査部隊に加わった生物学者ケランズは、激変した動植物の形態を調べつつ水没した都市を遍歴する。傑作。
【国際幻想文学賞受賞】地球には三万年も前から火星人たちが暮らしていた。人間たちの社会に入りこみ、いつか人類が精神的に成熟し、彼らと「合同」できる日がくるまで監視を続けているのだ。彼らは自らを〈オブザーバー〉と呼んだ。
【ヒューゴー賞受賞】地球人調査団は、植民の可否を検討するため新発見の惑星に降り立つ。この星は進化した爬虫類が支配し高度に理性的な文明を築いていた。だが調査団の一人ルイスサンチェス神父は疑問を抱く。神を持たない彼らに“良心”は存在するのか。
人の心を自在に透視する超感覚者が生まれ、犯罪の計画さえ不可能になった時代。殺人という非常手段に訴えた実業家と、ニューヨーク警察本部の……
数億年の未来。銀河帝国は崩壊し、宇宙に雄飛した人類は砂漠と化した地球の一角で〈侵略者〉を恐れて生存していた。禁断の好奇心に魅せられた少年アルビンは他の天体の知性体を求めて旅立つ。
大西洋の深海調査に出発し、遭難したかに思われた乗組員たちは、驚異の新世界を目撃して生還した。八千年の昔、人知をきわめた文明を誇る大陸が大西洋の底深く陥没し、そのときから海底に棲息する人類が誕生していたのだ。