星雲賞受賞

ケッショウセカイ

結晶世界

J・G・バラード
中村保男


結晶世界

ジャンル
SF > SF
レーベル
創元SF文庫

判型:文庫判
ページ数:246ページ
初版:1969年1月10日

ISBN:978-4-488-62902-1
Cコード:C0197
文庫コード:SF-ハ-2-2

装画・装幀:松林富久治


内容紹介

【星雲賞受賞作】
医師サンダースは、一人の人妻を追ってマタール港に着いたが、そこからの道は何故か閉鎖されていた。翌日、港に奇妙な水死体があがる。死体の片腕は水晶のように結晶化していた。それは全世界が美しい結晶と化そうとする無気味な前兆だった。鬼才バラードを代表するオールタイムベスト作品。


J・G・バラード

英国を代表する作家。1930年、上海生まれ。「人間が探求しなければならないのは、外宇宙(アウター・スペース)ではなく、内宇宙(インナー・スペース)だ」として、SFの新しい波(ニュー・ウェーブ)運動の先頭に立った。終末世界を独自の筆致で美しく描き出した〈破滅三部作〉と呼ばれる『沈んだ世界』『燃える世界』『結晶世界』や、濃縮小説(コンデンスト・ノベル)と自ら名づけた手法で書き上げた短編を発表し、その思弁性が多くの読者を魅了した。『太陽の帝国』はスピルバーグ監督、『クラッシュ』はクローネンバーグ監督、『ハイ・ライズ』はベン・ウィートリー監督によって映画化された。他の著作に《J・G・バラード短編全集》全5巻、『殺す』『コカイン・ナイト』『人生の奇跡J・G・バラード自伝』など。2009年没。


中村保男

(ナカムラヤスオ )

1931年生まれ。東京大学文学部英文学科卒業。英米文学翻訳家。翻訳研究・翻訳技術に関する著書も多数ある。2008年12月9日歿。