ゴワチン連邦の手で全宇宙から隔離された謎の星ドサディ。そこでは数百年前から人間とゴワチン人の二種族が幽閉され、実態不明の実験台になっているという。特命サボタージュ工作員マッキーが派遣された。
それは未来予測のための画期的な計画だった――神経催眠装置につながった39人の男女の無意識が、平和で牧歌的な150年未来の町を創り、この想像の世界で現実同然に生活し現実世界に帰還するのだ。だが一人の男がこの夢の世界にとどまり、帰還しなかった。
孤独なセールスマンの青年エドワードの、時空を超える機能を備えた発明品のせいで、彼と大科学者の秘書アメリアは、遠未来や火星を旅する羽目になり……。鬼才プリーストがウェルズに捧げる、郷愁と冒険の空想科学綺譚。
なんと、そこは島だった! 旅のさなか、フランスの有名な四重奏団の一行が連れてこられた都市は、科学技術の粋を集めて建造された動く人工島だったのだ。
1866年、謎の《動く暗礁》が、次々と海難事故を引き起こしていた。パリ科学博物館のアロナックス教授は究明のため太平洋に向かう。彼を待っていたのは、反逆者ネモ船長指揮する潜水艦ノーチラス号だった! 不朽の名作。
そもそもの始まりは、喧嘩っ早いヤンキーが頭にくらったバールの一撃。正気にかえると、なんと時は伝説のアーサー王の御世。背広姿を怪しまれ、たちまち囚われ死刑の宣告。科学を駆使してアーサー王と円卓騎士団をけむにまくヤンキーの活躍やいかに。
人類の終末は思わぬ形で訪れた。50年前の〈変事〉以来、赤ん坊が生れなくなったのだ。地球にはもう子供も青年もいない。世界の平均年齢は70歳に達していた。『地球の長い午後』の著者が描破する、恐るべき未来。傑作。
この惑星では「わたし」という言葉が禁じられている。自己を主張するのは猥褻で卑しむべきことなのだ。ある国の第二王子に生まれた主人公は、父の没後……
突如、月の近くに出現した未知の惑星が、その巨大な重力によって月を捕捉、粉砕し、地球にも影響を及ぼしはじめた。人々はこの惑星を《放浪者》と名付けた。やがて……
仕立屋のご隠居シュワーツは時空を超え、原子戦争の結果廃墟と化し、銀河帝国と〈古代教団〉によって統治され、宇宙に浮かぶ放射能にまみれた小石として……
反逆罪の汚名をきせられ銃殺された兄バクストン大尉の死因に疑問をいだき、フランス政府が派遣した調査団の協力を得てアフリカ奥地へと赴いたその妹ジェーンの……
世界を襲った最終戦争の結果、文明は中世以前の段階にまで後退していた。戦前の文明を伝える人物も書物も、一切が失われたなか、災禍を逃れた数少ない文献の……
チャレンジャー教授の愛娘イーニッドが〈ギャゼット〉紙の敏腕記者マローンと共同で心霊教会を取材に行ったところ、なんと父親のかつての僚友サマリー教授の霊が現われて……
自然は無限の浄化作用を失ってしまったのか? 人々は水を求めて海へと殺到した。太陽は照りつけ、火災は頻発する。世界はいまや無人の砂漠地帯と化そうとしていた。
偉大な発明家ロック博士の電光弾は、恐怖の発明だった。厳重な警戒にもかかわらず、博士は海賊カラージュの手に奪われる。大西洋諸国は連合艦隊を編成し海賊の根拠地へ向かう。驚くべき未来予見。原子力兵器ミサイルをも予知した傑作!
高層建築の99階までくると足が動かなくなってしまう男、アルファ・ケンタウリへ3代にわたって飛び続ける宇宙船の中で少年の心に芽ばえた疑惑の影、空中に浮かぶ正体不明の監視塔の話等全9編。人間の不可知の部分に鋭くメスをいれる。
南極基地への中継点である絶海の孤島へ向かった輸送機のなかで怪事件が発生した。搭乗者が消滅し、機長は胴体着陸ののち自殺した。しかも遺体が何者かによって運び去られたのだ。
遙か未来、人類は高度な科学技術を駆使しつつも、それらの原理も根本法則さえも忘れ去っていた――「原子の帝国」ほか、驚異の別世界を描くヴォークトの2傑作中編を収録。
目に見えないガス状生物が出現し、その魔手は家畜から人間へと伸びはじめていた。人類絶滅の危機がせまる。
【ヒューゴー賞受賞】宇宙船ヴィクトリア号が連れ帰った“火星からきた男”は、第1次火星探検船で生まれ、火星に生き残った唯一の地球人だった。この宇宙の孤児をめぐってまき起こる波瀾の数々。著者の代表作。