― ミステリ―
余命半年、IT企業会長の最後の自伝が、企業存続の大きな鍵を握る。取材で続々と判明する新たな事実に隠された陰謀とは何か? 吉川英治文学新人賞作家が描く、渾身のミステリ。
風変わりな店主が開く「チボリ」の常連客たちは、絶品のデンマーク料理と気さくな仲間の前で、各々の身に降りかかった事件のあらましを話し始める。鮎川哲也賞受賞後第一作。
道行く塀の上に、こちらを指差すような霊がいる。私立探偵の春近と、中学生の楓が遭遇した霊は、衝撃的な事件を告げる始まりに過ぎなかった。『ただし、無音に限り』に続く第二弾。
僕の住む国では、いろんなことが起きた。戦争が終わったんだ──猫は摩訶不思議な物語を語り始める。伊坂幸太郎が描く、世界の秘密についてのおはなし。野心的長編を新装版で贈る。
帝都東京。犯罪者たちと「あの」名探偵たちが繰り広げる死闘を、江戸、第二次世界大戦前、そして戦後と三つの時代を通して描く。著者渾身の傑作ミステリ!
この世の理に背く力に人生を狂わされる者たちの五つの物語と、その背後で進行する、国の存亡に関わる陰謀。第7回ミステリーズ!新人賞佳作を含む、異色の連作ミステリ。
国境を越えて展開する一人の画家の探偵行、その果てに巧緻な騙し絵の如き真実が浮かびあがる。第二次世界大戦と東西冷戦――二つの戦争の背後に仕掛けを凝らした推理長編。
推理小説の名探偵に憧れて探偵事務所を開いたけれど、依頼は大抵浮気調査。そんな天野春近の特技は、霊の記憶を読み取ること。『花束は毒』で話題の著者が贈る、霊能力×ミステリ!
文京区の長い路地を抜けるとバーだった。大学教授の曽根原は、〈スリーバレー〉の雇われバーテンダー・ミサキの魅力と、呑みながらの文学談義目当てに通い詰めるが……。鯨流文学新解釈第二弾!
無戸籍、出自、不法滞在……様々な理由を抱える子供たちの生活を揺るがした大事件。十数年後、クリスマス目前にそのうち一人が失踪したのはなぜか。新境地たる書き下ろし長編。
売れない怪奇小説家が招かれた奇妙な町。到着早々彼は謎の封印を解いてしまう。現れたのは暴虐極まりない少女――コミカルであたたかくて怖くて切ない、奇談+ミステリ連作長編。
可哀想じゃないですか。お爺ちゃんなんだから、優しくしてあげてくださいよ──警察も周囲の男たちも、誰も私を助けてくれない。『死刑にいたる病』の俊英の新境地!
ストリートチルドレンを襲う、動機不明の連続殺人。日本人少年が苦悩の果てに辿り着いた、胸を抉る真相とは? 激賞を浴びた『叫びと祈り』の著者の初長編、ついに文庫化!
ろう者の女性が、実の母親を刺した傷害事件に関わることになった、手話通訳士の荒井。コロナ禍で仕事を失い、実家に戻っていた最中の事件だが──。好評シリーズ、最新長編。
明治18年。大宮駅で脱線した貨車から、徳川埋蔵金の千両箱が発見された!? 鉄道技手と元八丁堀同心が挑む、千両箱をめぐる殺人の真相は。時代×鉄道ミステリ第2弾!
これは、もうすぐ21世紀がやってくる、というころに起きた、愛すべき子どもたちの闘いの物語です。──俊英が新境地を切り拓いた渾身の傑作長編にして本格ミステリ大賞候補作、待望の文庫化。
明治12年。鉄道局長の命を受け、技手見習と元八丁堀同心が鉄道開発に絡んだ事件の謎に挑む。年末ベスト10にランクインした、時代×鉄道ミステリの傑作、待望の文庫化!
昭和12年、名古屋の博覧会の開催中に起こった殺人事件。若き日の那珂一兵がたどり着いた、驚異の真相とは? ミステリ界のレジェンドが描く、〈昭和ミステリ〉シリーズ第一弾。
新宿の不動産会社で働く賃貸営業マン・澤村聡志。パートナーで優秀な後輩・神崎くららに振り回される日々。さらに担当物件は謎ばかりで!? こころあたたまる不動産ミステリ。
何者かに次々と狙われる光岡めぐみ。過去の罪を告発する手紙まで届くのだが。私を狙う犯人は同級生のなかにいる?! 悪女を襲う災厄を描く著者新境地の長編ミステリ。