書物が駆逐されてゆく世界の中で起きた殺人事件。英国人のクリスと検閲官、出会うはずのなかったふたりの少年が謎に挑む。静謐な雰囲気に満ちた、メフィスト賞作家の新境地。
夕飯の準備中という絶妙のタイミングで、アメリカ帰りの河田刑事が難解な事件を持ち込んできた。料理同様に鮮やかな推理を見せる妻に事件を話すと……。好評シリーズ第三弾。
【日本推理作家協会賞受賞】千里眼の祖母、漫画家の母、そして何者でもない私。戦後史を背景に、鳥取の旧家に生きる三代の女たちを比類ない筆致で鮮やかに描き上げた雄編。桜庭一樹はここまで凄かった!
留置所で繰り広げられるおかしな謎解き合戦。必ず最後に謎を解き明かすのは、誰よりも胡散臭いマサカさん!? 留置所版日常の謎(?)など多彩な五編を収録した連作ミステリ。
おばの住まう崖の館に集ったいとこ達だが、絵画消失を皮切りに怪事件が続発。二年前の少女の死に始まる悲劇が館に昏い影を落とす。叙情と論理が織りなす伝説的傑作、復刊。
バイト先から、龍に魅せられた画家の館へ連れられた美波。そこでまたもや殺人事件に遭遇して……。ライトな本格ミステリ。未発表短編「善人だらけの街」も収録した、シリーズ第二弾。
【吉川英治文学新人賞受賞】大学入学のため引越してきた途端、悪魔めいた青年から書店強盗を持ち掛けられた僕。標的は、たった1冊の広辞苑!? 映画化作。
いよいよ最終回。荻原浩「サニーサイドエッグ」、山本弘「MM9」。好評連載、太田忠司「奇談蒐集家」、柴田よしき「小夏と秋の事件簿」ほか。読切掲載、伯方雪日、篠田真由美など。
捕らわれた令嬢を救わんと飛び込んだお屋敷は、降霊会のただなかだった。しかも殺人事件が勃発しており、床には坂口安吾が短剣(ダガー)を抱えて転がっていた!? 安吾探偵控第3弾。
不可能犯罪の巨匠J・D・カー生誕百周年を記念して、八人の国内作家が贈る入魂のアンソロジー。HM卿にフェル博士にバンコラン、そしてカー本人も大活躍。全編書き下ろし。
ワリのいいバイトには裏がある?! 行方不明の父親を捜すために、アルバイトに励む美波が遭遇した事件とは。清新な本格ミステリ。短編「たった、二十九分の誘拐」も収録。
柚木草平を深く憂鬱にさせる、美女また美女から寄せられる調査依頼の数々。「雨の憂鬱」「風の憂鬱」「光の憂鬱」と美女にまつわる三つの事件を収録した、好評シリーズ第三弾。
瀬戸内で海上タクシー業を営む寺田が関わったさまざまな事件。「部屋の瀬戸」「見えないロープ」「N7↑」「謎々」など海のミステリ七編を収録、長編『二島縁起』姉妹編。
22歳の老婆は、思い出の島で最後の夏を静かに送るはずだった。しかしそこで彼女は運命の男性と再会する。日本SF新人賞佳作『ルドルフ・カイヨワの憂鬱』の著者が贈る第2長編。
老練の刑事と格闘技マニアの新人が追う覆面レスラー殺人と、容疑者の怪死が描く事件の構図が推理を経て鮮やかに反転する「覆面」他、トリッキーな試み溢れる本格推理連作集。
正真正銘の安楽椅子探偵アーチーと衛が織り成す、心優しい推理物語第2弾。アーチーと衛の推理合戦の結末はいかに。今回はなんと、クイーンよろしく“国名シリーズ”で登場。
第16回鮎川哲也賞選評、第3回ミステリーズ!新人賞選評&受賞作一挙掲載。短期集中連載スタート・加藤実秋「インディゴの夜3」。倉知淳、篠田真由美が贈る力作読切等。
木村栄三郎さんの親友からの頼みで、動物園で怪我をした野良猫が頻繁に保護されている事件の相談を受けた坂木と鳥井がたどり着く真実とは。ひきこもり探偵シリーズ完結編。
医学部での解剖実習中、献体された<ご遺体>から発見された謎のチューブ。その中には解剖学教室の教授を脅迫するメッセージが封じられていた! 第16回鮎川哲也賞受賞作。
【本格ミステリ大賞〈小説部門〉受賞】幼馴染の亜紀の母が自殺した。次第に広がる不穏な空気に胸を痛める小学生の凰介をよそに、悲劇はゆっくりと進行してゆく……『向日葵の咲かない夏』の気鋭が新たに放つ傑作。