魔女と糾弾され火あぶり寸前の彼女を救ったのは、かつて彼女が縛った混沌の精霊、熊だった。人間と精霊の架け橋となり故国を守ろうとする少女の運命を描く、感動の三部作完結。
ケリー・リンク、ジョイス・キャロル・オーツら当代の幻想文学の名手が書き下ろした、シャーリイ・ジャクスン賞、ブラム・ストーカー賞受賞のトリビュート・アンソロジー。
アルスル率いる鍵の騎士団は、城郭都市アンゲロスの救援にむかう。一方護衛官ルカは身分の違いからアルスルへの恋心を告げられずにいた。好評『皇女アルスルと角の王』続巻。
フィレンツェ共和国のために、万能の天才レオナルド・ダ・ヴィンチが隠した兵器の設計図を探せ。手がかりは謎めいた詩だけ。16世紀イタリアを舞台に描く歴史ファンタジイ。
発火体質の青年の恋、がらくた博物館のお仕事模様など、とびきりヘンな人々が織りなす、とびきり優しい11の物語。シャーリイ・ジャクスン賞、全米図書館協会アレックス賞受賞短編集。
心から本を愛する人のみが入ることを許される楽園〈久遠の島〉を悲劇が襲う……。デビュー作『夜の写本師』に連なる本の魔法と復讐の物語。巻末に文庫版書き下ろし短篇収録。
幽霊が出るといわれる城が秘めた恐ろしい秘密。それぞれに問題を抱える三人の少年少女が城の謎に挑む。『魔導の系譜』の著者が力強く生きる魔導士の卵たちの姿を描く感動作。
妻がおかしな強盗事件に遭遇した。犯人は彼女から「もっとも思い入れのあるもの」を奪っていったという。──奇妙だけれど温かい、カウフマンの小説世界を2冊合本で贈る。
江戸の片隅で養い子の千吉と暮らす青年弥助は実は妖怪の子預かり屋。妖怪たちのにぎやかで不思議な日常を描いた短編9編を収録。可愛くてちょっぴり怖い人気シリーズ第3弾。
祝祭に湧く街で魔に憑かれた若者を追うペンリック……「ロディの仮面祭」など魔術師ペンリックを主人公にした中編3作を収録。ヒューゴー賞シリーズ部門受賞シリーズ第三弾。
怪奇小説の名翻訳家・平井呈一が愛した名品11編を収録。E・T・A・ホフマン「古城物語」ほか、M・R・ジェイムズ、A・ブラックウッドらの傑作ほかハーンの随筆で贈る。
冬の王に与えられた馬を供に旅に出たワーシャは、盗賊討伐に向かうモスクワ大公の一行に男のふりをして加わるが。運命に逆らい生きる少女の成長と戦いを描く、三部作第二弾。
兄弟はどこからきて、なぜ穴に落ちたのだろう──。謎と寓意に彩られた物語は、読後、力強い感動をもたらす。スペイン版『星の王子さま』であり、現代の大人に捧げる寓話。
朝鮮戦争から帰還した黒人兵士アティカスは、白人とともに消えた父を探して謎の町アー
ダムを目指す。二百年にわたるアメリカの闇の歴史と魔術的闘争を連作形式で描く傑作。
祖母の遺品は、赤ずきん伝説の残る森と女子寄宿学校の物語の本だった。『ぬばたまおろち、しらたまおろち』の著者がグリム童話をもとに描いた、神戸とドイツの不思議な絆の物語。
人の言葉をしゃべる不死の猫と、その周囲で起こる不可解な事件──調査を始めた元・図書館司書のわたしを待ち受ける意外な展開とは? ブラックで奇妙で、なのに心躍る物語。
ときに迫害を受け、ときに体制に反抗する人々を助け、自らは栄光に包まれることも、賞賛を浴びることもない、そんな市井に生きる魔道師たちの姿を描く文庫オリジナル短編集。
孤島に海鳥を獲りに出帆した9人の子供と3人の大人。だが、予定の日が過ぎても迎えの船は現れない。彼らは生き延びるために自然とそして己自身と闘う。カーネギー賞受賞作。
旧い邸宅に現われる幼い少年の幽霊、下宿先で立て続く謎の怪異、廃船のなかで過ごす恐怖の一夜……選りすぐりの聖夜怪談13編を収録する。
精霊熊、サーカスの熊、下水熊──かつてイギリスにいた熊たちの姿を『10の奇妙な話』のブッカー賞最終候補作家が愛おしく描き出す。皮肉とユーモアに満ちた8つの物語。