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珈琲(コーヒー)店を開きたい。それがヴィヴの夢だった。幸運の輪(リング)を引き寄せるというスカルヴァートの石を懐(ふところ)に、いちから店作りに着手する。最初は閑古鳥(かんこどり)が鳴いていた店も、募集広告を見てやってきた店員が描いたセンス抜群の看板や、隠れた天才パン職人のつくるうっとりするようなパンや菓子のおかげで、次第に繁盛しはじめるが……。ネビュラ賞最終候補の心温まるコージーファンタジイ。訳者あとがき=原島文世
トラヴィス・バルドリー
米国の作家、オーディオブックのナレーター、コンピューターゲーム開発者。デビュー長編『伝説とカフェラテ 傭兵、珈琲(コーヒー)店を開く』は出版直後ニューヨークタイムズのベストセラーリストに掲載され、ヒューゴー賞、ネビュラ賞、ローカス賞の最終候補作になり、アスタウンディング新人賞を受賞している。
原島文世
(ハラシマフミヨ )群馬県生まれ。英米文学翻訳家。主な訳書にクラーク「ピラネージ」、マグワイア「不思議の国の少女たち」、キングフィッシャー「パン焼き魔法のモーナ、街を救う」、リード「ザ・ブラック・キッズ」などがある。