東京創元社主催 文学新人賞 創元SF短編賞

第10回 創元SF短編賞 決定

 

 大森望・日下三蔵両選考委員および、ゲスト選考委員に宮内悠介先生を迎えて2019年4月22日に行ないました最終選考会の結果、正賞受賞作および優秀賞を上記のとおり決定いたしました。 受賞作「サンギータ」『おうむの夢と操り人形 年刊日本SF傑作選』に収録したのち、単体の電子書籍として刊行し、また朗読音源化して配信いたします。

 

※ アマサワトキオ氏は受賞を機に筆名を応募時の「トキオ・アマサワ」より改めました。

 

 

■受賞のことば アマサワトキオ

 素晴らしい賞をいただきとても光栄です。選考委員の先生方、ありがとうごさいました。
 時に叱咤激励し、時に助言や鋭利な批評を授けて下さった大森先生、創作講座の恩師の皆様、いつも刺激と霊感を与えてくれる気のおけない仲間たち、これまでずっと創作を応援し、今回の受賞の折も我がことのように喜んでくれた母と、応援して下さったすべての方に感謝の言葉を贈ります。
 まだまだ未熟者ですが、今後も驕らず謙虚な気持ちを持ち続けられるよう注意深く、そして何より、書くことの愉しみを全身で味わいながら、技を磨いてゆく所存です。どうぞよろしくお願いします。

 

■受賞のことば 斧田 小夜

 思えば初めて短編を書いたときに応募したのが創元SF短編賞でした。それからおよそ五年、短編の書き方ってよくわからないな、苦手だなと思っている中、今回こうして賞をいただけたのは、拙作を読んでくださったたくさんの方々のおかげだと思っております。まだまだできないことのほうが多いですが、少しでも誰かの心に触れるものを書いていきたいです。がんばります。

 

■プロフィール

 アマサワトキオ

 1985年滋賀県近江八幡市安土町生まれ。ゲーム制作会社勤務。ゲンロン大森望SF創作講座第1期および第2期受講生。同講座を経て第2回ゲンロンSF新人賞を「ラゴス生体都市」で受賞。

 

 斧田 小夜(おのだ さよ)

 1983年生まれ、千葉県出身。ハードウェアエンジニア、セキュリティエンジニアを経て、現在はソフトウェアエンジニア。

 

 

 

 また、最終候補作のうち下記の2作品に、選考委員より個別に特別賞が贈られました。

 

  日下三蔵賞  谷林 守(たにばやし まもる)「『サハリン社会主義共和国近代宗教史料』(二〇九九)抜粋、およびその他雑記」
  宮内悠介賞  千葉 集(ちば しゅう)「回転する動物の静止点」

 

 選評は、2019年6月上旬発売の『ミステリーズ!』vol.95 および、『おうむの夢と操り人形 年刊日本SF傑作選』に掲載いたします。

 

【これまでの「創元SF短編賞のあゆみ」はこちら】

【歴代受賞作の収録書籍・電子書籍・オーディオブック一覧はこちら】

 

(2019年4月23日)

最終候補が決定しました

大森望・日下三蔵両選考委員および編集部小浜徹也による第2次選考の結果、下記の9編を最終候補作と決定いたしました。 最終選考会は、ゲスト選考委員である宮内悠介先生にもご参加いただき、4月下旬に行ないます。受賞作などの結果は、選考会の終了後に当社サイトで発表いたします。

(2019年4月15日)

秋津 秋桜華あきつ あさか想い馳せ楼蘭
トキオ・アマサワサンギータ
織戸 久貴おりと ひさきあたらしい海
歌明田 敏かめいだ びん夏服のマリコ
菊地 和広きくち かずひろ色褪せぬ筒
谷林 守たにばやし まもる『サハリン社会主義共和国近代宗教史料』(二〇九九)抜粋、およびその他雑記
千葉 集ちば しゅう回転する動物の静止点
能仲 謙次のなか けんじ実験動物がいなくなる日
斧田 小夜をのだ さよ飲鴆止渇

1次選考の通過作が決定しました

東京創元社編集部3名による選考の結果、第10回創元SF短編賞の一次選考を通過した作品は、下記の45編です。
現在、ひきつづいて二次選考を行なっております。結果は近日中に本ページ上で発表いたします。

 

(2019年3月7日)

秋津 秋桜華あきつ あさか想い馳せ楼蘭
新 英夫あたらし ひでおウラジオストク スランギー ボウル
安堂 ジアあんどう じあマネキン
上田 朔也うえだ さくやパンドラの物語
大滝 瓶太おおたき びんた宿り木と方程式
織戸 久貴おりと ひさきあたらしい海
梶舟 景司かじふね けいし〈楽園〉を盗む
歌明田 敏かめいだ びん夏服のマリコ
鴉屋 尚宏からすや なおひろペリグレスのミサ曲
川本 左内かわもと さない邂逅 ~戦国のイリュージョニスタ~
神田 春かんだ はるスノウ・ドーム ~あるいはアレクサンドル・サハロフの見た夢~
菊地 和広きくち かずひろ色褪せぬ筒
君島 慧是きみしま けいし流綺書
久遠 不二馬くおん ふじまバベルの塔
合戸 周左衛門ごうど しゅうざえもんタケ坊
咲 雄太郎さき ゆうたろうこれより上はキャンディカヴァ
里田 遊利さとだ ゆうり光の道――或る個体の記録――
関元 聡せきもと さとしレピド
宙弓 夏綸そらみ かりん滞在者
高宮 千青たかみや ちさお明日、何食べて生きてく?
高谷 未智世たかや みちよ深い森
橘 佑佳たちばな ゆか私たちの素晴らしい人生
谷 美里たに みさと手ぶくろをはめたチェリスト
谷林 守たにばやし まもる『サハリン社会主義共和国近代宗教史料』(二〇九九)抜粋、およびその他雑記
千葉 集ちば しゅう回転する動物の静止点
戸賀 内籐とが ないとう中央管理機帰還譚
トキオ・アマサワサンギータ
梨田 いつきなしだ いつきダーク・lives・マター
夏川 裕樹なつかわ ゆうきラスト・コンタクト
野浦 湘のうら しょうリトルシスターはあなたを見守っています
能仲 謙次のなか けんじ実験動物がいなくなる日
八月 夏生はちがつ なつお暖かくて懐かしい色の物語
花草 セレはなくさ せれ水葬サナトリウム
照下 土竜ひのした もぐら墓守の仕事
平沢 亮ひらさわ りょうリヴィ
笛地 静恵ふえち しずえ土着の石
前河 涼介まえかわ りょうすけ死よ、美しき天使よ
松井 十四季まつい としきキリィの世界、7秒前
松樹 凛まつき りんホロウ・ワンの花火
無極野 僊種むきょくの せんたね雲龍飛躍
矢野 アロウやの あろうイドの底
山の上 大輔やまのうえ だいすけたったひとつの方法
雪文 ひみつゆきふみ ひみつ花獣たちのレクイエム
與那嶺 明文よなみね あきふみ六十センチメートルの深淵
斧田 小夜をのだ さよ飲鴆止渇

第10回創元SF短編賞の応募受付を締め切りました

第10回創元SF短編賞の応募受付は、2019年1月15日をもちまして締め切りました。
今回の応募作品総数は511編で、うち、ウェブ応募は420編、郵送応募は91編でした。多数のご応募をいただき、誠にありがとうございます。
一次選考は東京創元社編集部3名で行います。今後の経過については随時、本ページ上でお知らせしてまいります。

なお、第11回創元SF短編賞の募集開始は6月頃を予定しています。

(2019年1月16日)

第10回 創元SF短編賞 応募規定

■選考委員  大森 望/日下 三蔵
■ゲスト選考委員 宮内 悠介

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【歴代受賞作の収録書籍・電子書籍・オーディオブック一覧はこちら】

 

意気込みに溢れた新時代のSF短編の書き手の出現を熱望します。未発表の“広義”のSF短編をお寄せください。受賞作は2019年6月刊行予定の《年刊日本SF傑作選》に掲載したのち、短編単体で電子書籍化し、また朗読音源化したものを『kikubon(キクボン)』 (株式会社RRJ)にて配信し、また規定印税をもって賞金といたします。
(2018年1月12日)

 

募集要項
商業媒体未発表の、広義のSF短編を募集します。手書き不可。ウェブ応募を推奨します。
枚数:40字×40行換算10~25枚。また、同1枚の梗概を添付してください。
締切:2019年1月15日(火)必着
 
ウェブでの応募方法
下記の専用応募フォームページで必要事項を記入し、作品原稿&梗概、および必要な場合は添付図版などをお送りください。ファイル名が長くなる場合は、作品名の前半数文字を使ってください。ファイルサイズの上限は合計3MBです。

 

1. 作品原稿&梗概
  • 必ずテキスト形式(書式なし)で保存し、ファイル名を[作品名]+"_応募" としてください(例:あがり_応募.txt)。
  • 作品の冒頭に作品名とペンネームを記載し、末尾に「了」の字を付してください。
  • 作品の末尾から3行空けて「梗概」を始めてください。梗概は冒頭一行を「[作品名] 梗概 [ペンネーム]」とし、40字×40行換算で1枚以内の長さに収めてください。
    梗概は、著者ご自身が作品の内容や構造を明確に把握しているかどうかを確認するためのものですので、伏線や結末も伏せずに書いてください。
※ルビなどの指定方法について
「XYZ」に「abc」とルビを振る場合は、|XYZ《abc》のように、全角の|と《》で挟んで記述してください。そのほかの書式指定が必要な場合は、いわゆる「青空文庫形式」を使用してください。(ただし、選考過程において青空文庫形式対応ビューワを使用するとはかぎりません。ルビや書式指定を多用したい場合は、郵送応募をお勧めします)。
本文と紛らわしくなる場合などは、指定ルールをご自分で設定していただいてもかまいません。

 

2. 添付図版等
必要な場合のみ。ファイルが複数ある場合は、まとめてzip圧縮してください。[作品名]+"_図版"というファイル名にしてください(例:あがり_図版.zip)。

 

作品のご応募はこちらから
  • 外部サイトに接続します。
  • 応募フォームには、株式会社フューチャースピリッツのシステム「フォームメーラー」を利用しており、送信されるデータは暗号化された通信(SSL)で保護されています。

 

 
郵送での応募方法
宛先: 〒162-0814 東京都新宿区新小川町1-5 東京創元社編集部 創元SF短編賞係

 

作品原稿・作品梗概・応募者情報(下記1~3参照)を、A4サイズ横向きの用紙に40字×40行の縦書きでプリントアウトし、バインダークリップかゼムクリップで右上をとじてください。紐やホチキスでとじるのは不可です。また、手書き原稿、感熱紙印刷、原稿用紙などマス目つき用紙への印刷、USBメモリやCD-Rなど保存メディアでの応募は、すべて不可とします。

 

1. 作品原稿
冒頭に作品名とペンネームを記載してください。末尾には「了」の字を付してください。左下にノンブルをふってください。表紙はつけないでください。

 

2. 作品梗概
冒頭一行を「[作品名] 梗概 [ペンネーム]」とし、用紙1枚に収めてください。
梗概は、著者ご自身が作品の内容や構造を明確に把握しているかどうかを確認するためのものですので、伏線や結末も伏せずに書いてください。

 

3. 応募者情報
下記10点を明記して、用紙1枚に収めてください。
1. 作品名2. 筆名&ふりがな3. 本名&ふりがな
4. 応募時年齢5. 性別6. 職業
7. 郵便番号&住所8. 電話番号9. メールアドレス
10. 小説の商業出版歴&公募新人賞応募歴(最終候補以上のみ)
※事務連絡には主にメールを使用いたしますので、なるべくPC用のメールアドレスをご記入ください。また、@tsogen.co.jpからのメールを受信できるよう、ご自身の迷惑メールフィルタ等の設定をご確認ください。
※電話番号は平日の日中に連絡のつくものをご記入ください。
※10番については、箇条書きでペンネーム・作品名・出版社名or賞名・年を明記してください。
  • 別名義の作品も、必ず記載してください。
  • 件数が多い場合は、代表的なもののみ記載してください。
  • 商業出版以外の作品発表歴(自費出版や協力出版、同人誌・個人サイト・小説投稿サイトでの発表など)や、最終候補未満の新人賞応募歴は記載しないでください。
  • 該当履歴がない場合は空欄にしてください。
 
発表
小社サイトおよび小社刊〈ミステリーズ!〉誌上(2019年6月刊行)で行なう予定です。受賞作は2019年6月刊行予定の《年刊日本SF傑作選》に収録します。

 

注意事項・よくある質問へのお答え
  • 二重応募(他の公募賞に応募中の作品を応募すること)は失格とします。
  • 持ち込み応募は受け付けいたしません。ウェブか郵送でご応募ください。
  • 応募原稿の差替や修正は受け付けいたしません。
  • 応募原稿は返却いたしません。
  • 「40字×40行換算で10~25枚」というのは、実際に40字×40行で組んだときの長さです。「16000~40000字」という意味ではありません。
  • 商業的権利について無契約の作品は、商業媒体未発表とみなし応募を受け付けます。(非営利の個人ウェブサイトや同人誌などで発表した場合は、通常は無契約です。なお、電子書籍を含む自費出版物や、小説投稿サイトで公開した作品は、商業的権利について契約が存在する場合があります。不明な点は、当該サービスにご確認ください。)
  • 以下のお問い合わせにはお答えできません。結果発表をお待ちください。
    • パソコンやソフトウェアの操作に関するご質問
    • 応募原稿到着のご確認
    • 規定に気がつかず違反してしまった場合に関するお問い合わせ
    • 選考日程・内容・結果に関するお問い合わせ
  • ご提供いただいた個人情報は、本賞にかかわる事務連絡のみに利用いたします。
  • 受賞作および活字化された応募作の著作権、および二次的利用(映像化その他)に関する権利は、著者に帰属します。
 
主催 東京創元社

 

 

また、朗読サイト「kikubon(キクボン)」でも、下記作品の朗読音源を配信しています。

 

また、各賞受賞作を含む短編集が、創元日本SF叢書および創元SF文庫から刊行されています。

 

第1回・第2回創元SF短編賞の最終候補作から、佳作をはじめ選りすぐった作品群と受賞者による新作を収録した、オール新作の異色アンソロジー。

原色の想像力原色の想像力2
『原色の想像力』
(創元SF文庫)
『原色の想像力2』
(創元SF文庫)
第1回最終候補作 わかつきひかる
『ニートな彼とキュートな彼女』
(短編単体の電子書籍版です)