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昭和初期、浅草六区の片隅の芝居小屋。ここでは夜ごと、少女たちによる残酷劇が演じられていた。ある日、完璧な美貌を持つ新入りがやってくる。本来、ここにそんな少女は存在してはいけないはずなのに。彼女の秘密が明らかになるとき、〈復讐〉が始まる。退廃と奇想、呪縛と変容。唯一無二の世界を築き上げる創元SF短編賞出身の鬼才、空木春宵のデビュー作品集がついに文庫化! 解説=橋本輝幸
「感応グラン=ギニョル」
「地獄を縫い取る」
「メタモルフォシスの龍」
「徒花物語」
「Rampo Sicks」
空木春宵
(ウツギシュンショウ )1984年静岡県生まれ。駒澤大学文学部国文学科卒。2011年、平安朝を舞台にした言語SF「繭の見る夢」が第2回創元SF短編賞の佳作に選出される。21年、初の単著『感応グラン=ギニョル』を刊行。同書で『SFが読みたい!2022年版』の「ベストSF2021 国内篇」第3位を獲得した。24年、第二作品集『感傷ファンタスマゴリィ』を刊行。ほかに、〈異形コレクション〉シリーズ、『夜の夢こそまこと 人間椅子小説集』『ミステリー小説集 脱出』などのアンソロジーにも寄稿している。