― 連作短編集―
記憶翻訳者の珊瑚は、仮想空間コンテンツ内に自分宛のメッセージを発見する。その製作者が暮らす生活共同体〈みなもと〉を訪れた珊瑚は、自らの過去と向き合うことになった。
人間は忘れる生き物だ。だからこそ、残っている記憶には意味がある──記憶の海に潜り“翻訳”を行う〈記憶翻訳者〉記憶に潜ることは、依頼人の人生と魂に触れることだった。
優秀な記憶翻訳者(インタープリタ)として将来を嘱望される珊瑚は、今日もさまざまな事情を抱えた依頼人の記憶と向き合う。第5回創元SF短編賞受賞作に始まる全4編。
かつては最先端機種として、期待を一身に集めていた人型ロボット、ピイ・シリーズ。しかし現在ではその役割を終え、絵を描くだけの無用の〈残存種〉と呼ばれ、各地を放浪していた。
第2回創元SF短編賞受賞作に始まる幻惑世界、全4編。卓越した造語感覚と、圧倒的なイメージ喚起力を駆使して描かれる異形の未来。現代SFの到達点にして世界水準の傑作。
第33回日本SF大賞受賞作。第1回創元SF短編賞で山田正紀賞を贈られた表題作にはじまる全6編。囲碁、チェッカー、麻雀、古代チェス、将棋……対局の果てに、人知を超えたものが現出する。2010年代を牽引する新しい波。解説=冲方丁
殺人課とは「殺人事件を捜査する部署」ではなく「殺人を行う部署」である。刑事たちの使命は殺人を起こそうとする者を事前に排除すること。歴史的SFミステリ連作十五編。
【第1回創元SF短編賞受賞】 大胆にして繊細、理系女子の著者ならではのアイデアSF連作集。〈北の街〉にある蛸足大学の研究室には世界の秘密が隠れている。文庫版では1作を追加し全6編を収録。
【日本SF大賞受賞】異形の天才、降臨。第2回創元SF短編賞受賞作に始まる幻惑世界全4編。奇怪な造語に彩られた、誰も見たことのない世界を構築する卓越したSFセンス! 堀晃・大森望・日下三蔵3選考委員激賞。
発見者≠フ名を持つ謎めいた古書店を軸に、広大無辺な宇宙と、ささやかな日常が交錯する。ヒューゴー賞受賞『時間封鎖』の著者が新たな側面を見せる、珠玉の連作短編集。
【日本SF大賞受賞】囲碁、チェッカー、麻雀、将棋……対局の果てに、人知を超えるものが現出する。一人の観戦ジャーナリストを語り手にして紡ぐ、卓上遊戯をめぐる6つの奇蹟。第147回直木賞候補。
【第1回創元SF短編賞受賞】 大胆にして繊細、理系女子の著者ならではの奇想SF連作集。〈北の街〉にある蛸足大学の研究室は今日もSFの舞台に。理科系のセンスに満ちたアイデア派の新鋭が贈る全五編。
【梶尾真治氏推薦】水と光をモチーフに連鎖する10の世界。全話に登場する酒場の主人が世界同士を繋ぐ、奇妙な日常のファンタジー。どれかがあなたの物語かもしれません。新しくて懐かしい清新な第1作品集。
【2010年7月TVドラマ化】曲者揃いの気象庁特異生物対策部が挑むは"怪獣災害"! 日本を襲う多彩な怪獣と戦う気特対の活躍。怪獣マニア、SFマニアからも絶賛された本格SF+怪獣小説!
官僚ロボットを従え、人類の理解を超えた種族を相手に単身挑む若き司政官たちの群像。著者を代表する遠大な本格SF未来史の短編全7作を、年代順に編纂し初の1巻本とした。
曲者揃いの気象庁特異生物対策部が挑むは"怪獣災害"! 日本に襲い来る多彩な怪獣たちと戦う気特対の面々の活躍。気鋭が贈る本格SF+怪獣小説。
新世代ロボットとしての役割を終え、今は絵を描くだけの存在となった〈ピイ・シリーズ〉。人間とロボット、姿だけを同じとする二者がともに歩むことのできる未来はあるのか?
名編「太陽風交点」に始まるシリーズを最新作まで収録して初文庫化。辺境宙域で、人間の想像を超えた謎の遺跡を巡る下級遺跡調査員の私と、助手である結晶生命体トリニティの旅路。
この世に一台きりの装置が過去を自在に書き換えてしまう。私は私立探偵。だがすべてが変わってしまう世界で探偵に何ができるというのだろう。時間SFのまったく新しい展開。
あの太陽系随一の頭脳の持ち主にしてきわめつきの変人マッカンドルー博士が、相棒の女船長ジーニーとともに帰ってきた! 宇宙を駆ける本格ハードSFの決定版、ここに復活。