傑作ハードSF連作集!
その恒星系に浮かぶ無人恒星観測基地のシステムには、10年前に太陽面爆発で死んだ女性科学者の人格が転写されていた。“彼女”からの異状を伝える連絡に、婚約者だった私が派遣された。その途上、私は巨大な太陽ヨットと遭遇する──。名編「太陽風交点」に始まるシリーズを最新作まで収録して初文庫化。辺境宙域で、人間の想像を超えた謎の遺跡を巡る下級遺跡調査員の私と、助手である結晶生命体トリニティの旅路。あとがき=堀晃/解説=牧眞司/特別コラム=加藤直之
「太陽風交点」
「塩の指」
「救助隊 II 」
「沈黙の波動」
「蜜の底」
「流砂都市」
「ペルセウスの指」
「渦の底で」
「遺跡の声」
堀晃
(ホリアキラ )1944年兵庫県生まれ。大阪大学基礎工学部卒。1970年、短編「イカロスの翼」が〈SFマガジン〉に掲載されデビュー。1981年、『太陽風交点』で第1回日本SF大賞を受賞。『バビロニア・ウェーブ』で1989年、第20回星雲賞を受賞。短編「太陽風交点」に始まる〈遺跡調査員〉シリーズをまとめた『遺跡の声』、短編「恐怖省」に始まる〈情報サイボーグ〉シリーズをまとめた『地球環』がある。