一面の砂漠と化した北京に、アメリカ軍の最新鋭戦争サイボーグ部隊が降り立った。標的は、高次元知性体が人間と融合した“憑依体”。その暴走に対しなす術もなく倒れゆく隊員の眼前に、突如青い炎を曳いて少女ニーナが現れた。自身も憑依体となりながら理性を保つニーナと協力し、隊員たちは世界各地の憑依体に挑む……第6回創元SF短編賞受賞作にはじまる本格アクションSF。解説=堺 三保
*第8位『おすすめ文庫王国2025』SFベストテン
「神々の歩法」
「草原のサンタ・ムエルテ」
「エレファントな宇宙」
「レッド・ムーン・ライジング」
宮澤伊織
(ミヤザワイオリ )秋田県出身。2011年『僕の魔剣が、うるさい件について』でデビュー。15年「神々の歩法」で第6回創元SF短編賞を受賞し、受賞作を表題作とした連作長編を22年に刊行。17年より刊行されている〈裏世界ピクニック〉シリーズはコミック化、アニメ化もされ人気を博す。23年、『ときときチャンネル 宇宙飲んでみた』を刊行。同書は『SFが読みたい! 2024年版』の「ベストSF2023 国内篇」で第3位となる。他の著作に『ウは宇宙ヤバイのウ!』『そいねドリーマー』などがある。