岩波版とは異なる版による全訳。フランス語版とポーランド語版を比較検討しながら訳された、工藤幸雄、渾身の訳業が今ここに。
必読作『白薔薇殺人事件』冒頭先行掲載や、ブックガイドなどで贈る、初夏の翻訳ミステリ特集。大倉崇裕、川野芽生読切掲載。第24回本格ミステリ大賞全選評、一挙掲載ほか。
岩波版とは、異なる版による全訳。フランス語版とポーランド語版を、比較検討しながら訳された、工藤幸雄、渾身の訳業が今ここに。
水族館のクラゲの水槽の前で交わしたキス。それが夕紀と叶子の特別な関係のはじまりだった。けれど、叶子に男の子の恋人ができたことで、ふたりの世界は少しずつ綻びだす。
1800年代後半、ロンドン。アイルランド出身のブラム・ストーカーが、劇場支配人の激務をこなしながら、いかにかの不朽の名作『吸血鬼ドラキュラ』を生み出したかの物語。
羅を選べば、怒りが蔽う。刹を選べば、悪意が蔓延る。ならば私は、羅を選ぶわ──虚無の地獄で繋がった少年と少女の魂の行方。鬼才の幻視文学の頂点となる傑作!
ある母親は、世界が滅亡する日が気がかりで詳細な手記を執筆するが……。戦後ドイツを代表する女性作家が描く、日常に忍びこむ幻想。『その昔、N市では』に続く15編の傑作集!
イタロ・カルヴィーノ短編賞受賞作家が贈る、時に切なく、時におかしく、そして時にはちょっと怖い幽霊たちの物語を100編収めた、不思議な短編集。
朝倉宏景、君嶋彼方、砂村かいり、額賀澪で贈る読切特集「駅×旅」。堂場瞬一、新連載。読切、赤野工作、東川篤哉。芦辺拓、高田大介、連載最終回。創元ホラー長編賞選評ほか。
ミュージカル、バレエ、ストレート・プレイ、2.5次元……さまざまな舞台をテーマに描かれた五つの物語を収録する、オリジナルアンソロジー第二弾!
未知のパンデミックにより世界は一変した。滅びの危機を経て緩やかに回復してゆく世界で、消えない喪失を抱えて生きる人々の姿を描く、新鋭のル=グイン賞特別賞受賞長編。
ある老人施設の、年齢、聴力、認知機能レベル、すべてが異なる八人の老人と一人の寮母が見る各人に一つの真実。同じ一夜の同じ場面が、九人それぞれの章の同じページ、同じ行に浮かび上がる。
貫井徳郎、新連載『不等辺五角形』。伊吹亜門、今村昌弘、北山猛邦、白井智之が贈る最新作。サマンサ・ミルズ、2023年ヒューゴー賞受賞作。創立70周年記念企画ほか。
飛行機の墜落で顔も名前も失い、廃墟のごとき屋敷に辿り着いた男。ひとり男を看護する女性は、美しくも妖しい彼の物語に惹かれていく──英国最高の文学賞、ブッカー賞五十年の歴史の頂点に輝く長編小説。
ある町に現れた水の循環の研究者という男。彼が来てから奇怪な出来事が続き、住人たちは次々に正体不明の病に侵されていく。マコーマックらしさ全開の不気味な奇想小説!
巨人、精霊、願い事の木、魔犬などコーンウォールの多彩な伝説をモチーフに、現代に生きる人々と幻想が交差する瞬間を切り取った十二の物語。サマセット・モーム賞受賞作。
西條奈加、千早茜、深緑野分、秋永真琴、織守きょうや、越谷オサムで贈る、読切特集「料理をつくる人」。フレッド・ヴァルガス、クリスマス・イヴの事件を描く短編掲載ほか。
元ミシュラン調査員の著者が描くフランス美食界の真実 ! 三ツ星シェフはなぜ死を選んだのか ? 星の重圧、シェフ同士の闘い、野心、嫉妬……。 美食と陰謀の傑作小説。カゼス文学賞・海辺の文学賞受賞。
冠婚葬祭、それは人生の節目で催される大切な行事。現在の、あるいはこれからの私たちと冠婚葬祭をテーマに書かれた六つの短編小説からなる文庫オリジナル・アンソロジー。
第三十三回鮎川哲也賞選評、および第一回創元ミステリ短編賞選評&受賞作掲載。本誌初登場・新野剛志、連載スタート。今村昌弘による〈明智恭介〉シリーズ最新短編ほか。