クロイカクテル

黒いカクテル

ジョナサン・キャロル
浅羽莢子


黒いカクテル

ジャンル
ファンタジイ > ダーク・ファンタジイ
ファンタジイ > 短編集
レーベル
創元推理文庫(F)

判型:文庫判
ページ数:251ページ
初版:2006年7月14日

ISBN:978-4-488-54710-3
Cコード:C0197
文庫コード:F-キ-1-10

装画:中川悠京
装幀:東京創元社装幀室


内容紹介

●桜庭一樹氏――「ほんとうにあぶない本は、最初の一行でわかる、と思う」(解説より)

世の中には、どんな些細な出来事も、語り口ひとつで冒険や、心臓へのひと太刀に変えられる、すばらしい能力を持つ人がいる……。こう語り出される表題作をはじめ9編を収録。キャロルを読む者はいつも、ふと顔を上げると、何処とも知れぬ場所に置き去りにされた自分に気づく。読んでいたはずの物語さえ、唐突に別の何かに姿を変えているのだ――砂漠の車輪や、ぶらんこの月に! 解説=桜庭一樹


目次

「熊の口と」
「卒業生」
「くたびれた天使」
「あなたは死者に愛されている」
「フローリアン」
「我が罪の生」
「砂漠の車輪、ぶらんこの月」
「いっときの喝」
「黒いカクテル」


ジョナサン・キャロル

アメリカの作家。1949年ニューヨーク生まれ。ウィーン在住。80年『死者の書』でデビュー。88年「友の最良の人間」で世界幻想文学大賞を、92年『犬博物館の外で』で英国幻想文学大賞を受賞。その作風はしばしば「ダーク・ファンタジイ」と称され、日常生活に突如として夢や幻想、怪異など超常的な要素が出現する展開を特徴とする。主な著作に『炎の眠り』『木でできた海』などがある。


浅羽莢子

(アサバサヤコ )

1953年生まれ。英米文学翻訳家。東京大学文学部卒。主な訳書にセイヤーズ『学寮祭の夜』、チャーチル『ゴミと罰』、マクラウド『納骨堂の奥に』、キャロル『死者の書』、ピーク『ゴーメンガースト』など多数。2006年歿。