【第58回日本推理作家協会賞受賞】
ついに日本使節団が到着し、ニューヨーク市をあげての空前の祝賀行事が催される中、新たな殺人事件が発生する。犯人はなぜ密室の扉を爆破したのか? あるべき自然なかたちを損ねるように凶行を繰り返す犯人の意図とは? 19世紀後半の米国で勃発した摩訶不思議な連続殺人の行方を、緻密な計算によって描き尽くした傑作。偉才が構想・執筆に15年を費やした、時代本格の金字塔! 下巻解説=法月綸太郎
戸松淳矩
(トマツアツノリ )1952年京都府生まれ。学習院大学卒。79年『名探偵は千秋楽に謎を解く』でデビュー。長い沈黙の後、2004年に大作『剣と薔薇の夏』を上梓し、 同書で第58回日本推理作家協会賞を受賞。 著作は他に『名探偵は九回裏に謎を解く』『名探偵は最終局に謎を解く』。