スペインで行方不明になった父親を捜す資金稼ぎのため、女子高生・倉西美波はアルバイトに励んでいる。さらに高額の借金まで背負ってしまった中、紹介された「寝ているだけで、一晩五千円」というおいしいバイトに飛びついてしまったら、なんと殺人事件に巻き込まれてしまい……。怖がりだけれど、一途で健気な美波が奮闘する、ライトな本格ミステリ。短編「たった、二十九分の誘拐」も収録した、期待のシリーズ第1弾! 解説=鷹城宏
谷原秋桜子
(タニハラショウコ )2001年、富士見ミステリー文庫より長編『激アルバイター・美波の事件簿 天使が開けた密室』を発表しデビュー。大胆で精緻なトリックと、清新な作風で注目されるも、一時休業。06年、作家活動を再開し、小社より『天使が開けた密室』『龍の館の秘密』、そして書き下ろしの『砂の城の殺人』を刊行。