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『水島のじいちゃん』の名代で、西遠寺家の人々と共にかのこの許嫁の別荘へ向かうことになった修矢。招かれた別荘の隣には、万華鏡作家が住んでいた。認知症になってしまったその隣人は、所持していた大きなダイヤの在処のヒントを残していたのだが……。周りで起きる奇妙な事件の真相を、じいちゃんは華麗に解き明かしていく。中学生の美波と高校生の修矢。二人がそれぞれ出会った少し切ない事件たちを描く、本格ミステリ短編集。好評《美波の事件簿》シリーズ、前日譚第二弾! 解説=太田忠司
「イタリア国旗の食卓」
「失せ物は丼」
「鏡の迷宮、白い蝶」
「子蝶の夢」
「二つの真実」
谷原秋桜子
(タニハラショウコ )2001年、富士見ミステリー文庫より長編『激アルバイター・美波の事件簿 天使が開けた密室』を発表しデビュー。大胆で精緻なトリックと、清新な作風で注目されるも、一時休業。06年、作家活動を再開し、小社より『天使が開けた密室』『龍の館の秘密』、そして書き下ろしの『砂の城の殺人』を刊行。