マチガイノヒゲキ

間違いの悲劇

エラリー・クイーン
飯城勇三


間違いの悲劇

ジャンル
海外ミステリ > 本格ミステリ
海外ミステリ > 短編集
レーベル
創元推理文庫(M)
シリーズ
エラリー・クイーン・シリーズ

判型:文庫判
ページ数:252ページ
初版:2006年1月31日

ISBN:978-4-488-10433-7
Cコード:C0197
文庫コード:M-ク-1-32


装幀:柳川貴代


内容紹介

『オセロー』をミステリ風に脚色すべく、ハリウッドでシェークスピア漬けの毎日を送っていたエラリーは、ロス警察のペルツ警部補を訪ねた折、モーナ・リッチモンドの訃報に接する。死の現場は『ハムレット』の舞台と同じ名で呼ばれるエルシノア城。サイレント時代に一世を風靡し巨富を築いた女優モーナの、隠棲の地であった。この怪死事件に幕を開けた城を繞る悲劇に翻弄され、シェークスピアの呪縛に苦悩する名探偵。終幕に待ち受ける、本格ミステリの精神に満ちた真相とは?――巨匠エラリー・クイーンが遺した精細なシノプシス「間違いの悲劇」に、単行本未収録の7編を併せ収める。巻末エッセイ=有栖川有栖/訳者あとがき=飯城勇三

*第2位『2007 本格ミステリ・ベスト10』/海外ランキング


目次

「動機」
「結婚記念日」
「オーストラリアから来たおじさん」
「トナカイの手がかり」
「三人の学生」
「仲間はずれ」
「正直な詐欺師」
「間違いの悲劇」


エラリー・クイーン

アメリカの作家。フレデリック・ダネイ(1905‐82)とマンフレッド・B・リー(1905‐71)の、いとこ同士による合同ペンネーム。1929年、出版社のコンテストに投じた長編『ローマ帽子の謎』でデビュー。同書を第一作とする〈国名シリーズ〉と、当初はバーナビー・ロス名義で発表されたドルリー・レーン四部作でミステリ界に不動の地位を得る。その後も作者と同名の名探偵が活躍する傑作をいくつも著し、ダネイは雑誌〈エラリー・クイーンズ・ミステリ・マガジン〉で多数の作家を世に送り出したほか、ミステリ研究者、アンソロジストとしても功績を残した。「アメリカの推理小説そのもの」と評された、巨匠中の巨匠である。