― 本格ミステリ―
30年前に一世を風靡し、新本格ブームすらを引き起こした名探偵・屋敷啓次郎の姿と、現代のアイドル探偵・蜜柑花子の対比を描く長編ミステリ。第23回鮎川賞受賞作、待望の文庫化。
養護施設・七海学園の保育士、北沢春菜の慌ただしくも穏やかな日々に、ある高校で起きた転落事故が影を落とす──五つの物語が最後に描き出す驚愕の真相。鮎川哲也賞第一作。
編集者として妻として母として日々を送る《私》の、本に対する探求はとどまるところを知らない。太宰が愛用した辞書は何だったのか。《円紫さんと私》シリーズ最新刊、文庫化。
不可能と言われた青いバラをめぐる殺人。首が発見された温室は、バラの蔓が壁と窓を覆う密室だった。絶賛を浴びた『ジェリーフィッシュは凍らない』に続くシリーズ第二弾!
教室、学食、部活、そして夏祭り。高校生も日常は不思議で満ちている。“若き平成のエラリー・クイーン”が『競作五十円玉二十枚の謎』に挑む。〈裏染天馬シリーズ〉連作短編集。
五年三組で起きている、“なくなってもだれも困らないもの”の不可解な連続消失事件。いったい誰が、何の目的で? 謎解きの興趣が隈なく凝らされた、正統派本格推理。
昭和から平成へという時代が移り変わっていく最中、英都大学推理小説研究会(EMC)へ入部したアリスの一年間を、九つの事件と共に綴った〈江神二郎〉シリーズ第一短編集。
死刑執行前夜、なぜ囚人は密室状態の独房で殺されたのか──世界各国の死刑囚を収容する終末監獄で次々に起きる摩訶不思議な事件。死刑囚が解き明かす、逆説に満ちた探偵譚。
“ぬいぐるみ警部”こと音無美樹警部は、今日も、ぬいぐるみ絡みの事件に巻き込まれる! ますます冴える音無警部の推理力と、個性的なキャラクターたちで贈る、シリーズ第二弾。
人気シリーズの名探偵同士がいよいよ出会う! 波瀾万丈の書店大賞授賞式の一日を描いた「成風堂書店事件メモ」×「出版社営業・井辻智紀の業務日誌」開幕!
直球のフーダニットとトリッキーなサスペンス、二本の中編が本の表と裏、双方向から始まります。驚愕の結末は、中央の袋とじ≠フ中に──芦辺拓、一世一代の大仕掛け!
実力派漫画家、正統ヤクザ、善意の老夫婦エンジニア――犯人と福家警部補の対決やいかに。好敵手の登場で新たな展開を予感させる、倒叙形式の本格ミステリシリーズ第三集。
悲劇の名女形・三世澤村田之助と幽霊画を巡る謎。鮎川賞を受賞した衝撃の北森鴻デビュー長編に、その後の猿若町の面々を描いた未完の続編『双蝶闇草子』を収録した完全版。
雪山に不時着した、小型飛行船・ジェリーフィッシュでの連続殺人。閉鎖状況の艇内で起きた惨劇の真相は? 21世紀の『そして誰もいなくなった』登場! 第26回鮎川哲也賞受賞作。
名探偵帆村荘六、再び帰還! 日本SFの先駆者が生んだ名探偵が活躍する傑作集第二弾を贈る。密室を自由に出入りする、稀代の怪人との対決を描く「蠅男」など五編を収録。
現職最後の案件となった連続力士殺害事件。狭い世界のようでいて容疑者は浮かんでこない。迫る定年の日。白石巡査部長が真相に至ったのは、実に松谷警部の退職二日前だった!
事務所に届いた脅迫状は「六日間で四つの事件の謎を解け」日本全国の四つの未解決事件に、名探偵のプライドをかけ蜜柑花子が疾走る。鮎川哲也賞授賞シリーズ完結編。
横浜の穴場水族館で発生した飼育員惨殺事件。なんと容疑者は11名。困惑した警察は再び、あの駄目人間・裏染天馬に調査を依頼することに。怒濤のアリバイ崩しに挑む、長編推理。
〈不思議の国〉の夢ばかり見る大学院生・井森建は、夢の中で車椅子の美少女・クララと出会い……啓文堂書店大賞受賞作『アリス殺し』に続く本格長編ミステリ。
少女エマ・ハートリーが空中船で出会った正体不明の少年ユージン。二人は探偵見習いとなり蒸気機関都市で続く不可能犯罪に挑む。空想科学世界を舞台にした傑作本格ミステリ。