あのNASAを震撼させた世紀の盗難事件に迫る!
『ラス・ヴェガスをブッつぶせ!』や映画『ソーシャル・ネットワーク』の原案ともなった『facebook』等で注目を浴びるベン・メズリックが、今度はNASAで実際に起こったあの事件を描きます!
2002年、NASAを震撼させる盗難事件が発生。
盗まれたのは何とアポロが持ち帰った月の石!
そして盗んだのは、宇宙飛行士を目指す優秀な訓練生!!
類まれな頭脳とリーダーシップで周囲から絶大な信頼と期待を勝ち得ていた青年がなぜこんな事件を?NASAとFBIがその威信にかけて事件を追います。
本書の魅力はなんといっても主人公のサド・ロバーツ。読者は始めから彼が月の石を盗んだ犯人であることを知っているにもかかわらず、それでも彼に魅力を感じずにはいられません。まるで漫画の主人公みたいに、とにかく読んでいて飽きない。そんな彼が悪事に手を染めるまでの一部始終は読みごたえ抜群!一気読み必至の一冊です。
2014年は宇宙博の開催や宇宙ミュージアムのOPEN、皆既月食や流星群など天文的なイベントも多かった年です。本書でさらに宇宙への興味を拡げてみてはいかがでしょうか?
・今月の本の話題『月を盗んだ男――NASA史上最大の盗難事件』【2014年10月】
(2014年10月31日)
「犯人」が「探偵」を捜す!? 圧巻の推理劇!
パット・マガーは1946年にデビューし1970年代まで活動し、代表作の多くは1940年〜1950年代に刊行。設定に工夫を凝らした作品を次々と発表しました。本作も、探偵が犯人を捜すのではなく、犯人が探偵を捜すという一風変わった設定になっています。
完全犯罪を目論む若妻。しかし、殺害された主人は絶命する前に妻の犯罪を暴くべく探偵を招いたと告げる。やがて訪れる四人の客たち。若妻は、はたして探偵を見つけ出し、完全犯罪を成立させることはできるのか!?
50年以上前に書かれたミステリですが、今読んでも遜色のない仕上がりとなっています。鮮やかな人物造型とドラマティックな展開、そして犯人視点で描かれる圧巻の推理劇。ぜひ、お手にとってみてください。
【好評既刊】
・七人のおば
(2014年10月03日)
新進気鋭の著者が放つ、青春本格ミステリ
デビュー作『消失グラデーション』で読者の話題をさらった新鋭・長沢樹が描く新感覚青春ミステリ。舞台は国防のため無数の地下建築物が広がり、南北に分断された歴史を持つもうひとつの日本。記憶喪失のヒロインが正体不明の殺人鬼を追います。
主人公は聖架学院大学1年生の七ツ森神子都。明るくポジティブでルックスは抜群。頭脳明晰だけど、かなりの天然という何とも男心をくすぐる完璧な美少女です。しかし反政府組織が占拠する「禁止区域」で育った彼女には、推定37名の殺人容疑がかけられています。12歳以前の記憶がない彼女は自分が本当に「暗殺者」かどうかわかりません。自身の有用性を政府に証明するため、保護者的存在である藤間秀秋を始めとする「武蔵野アンダーワールド7」のメンバーとともに難事件に挑みます。
可憐な財閥令嬢から「鱗雲荘」の調査を依頼される神子都たち。有力政治家であり国防の権化であった彼女の祖父は建物の地下に鍾乳洞を利用した巨大シェルターを建造していた。シェルター内で屍蝋化した遺体を発見した直後、神子都たちは雪崩により閉じ込められてしまう。そこで始まる不可解な連続殺人。スリリングな展開に震えます!
地下世界、記憶喪失、財閥令嬢、巨大シェルター、連続殺人、そして〇〇〇〇など、本格ミステリ読者が泣いて喜ぶ設定満載で贈る新ミステリシリーズ第一弾。ぜひご一読ください。
(2014年10月03日)
クチコミで話題! とびきり奇妙な「謎」の世界へようこそ
突飛にすら思える意外な結末。だけど妙に納得してしまう。そんなミステリの醍醐味がふんだんに散りばめられた連作短編集『夜の床屋』が今、クチコミで売れています!
収録される作品に登場する謎は、人気のない無人駅前で深夜営業をする理髪店や寝ている間に消えてしまったベッドの下の絨毯など、些細ではあるがなぜこんなことが?と首をひねるものばかり。しかし本書は、そんな謎に戸惑う読者を翻弄するかのように、アクロバティックな論理が展開され、結末ですとんと綺麗な解答を提示します。思わず「お見事!」と何度も言ってしまう快作揃いです!そしてこの作品集、ただ小奇麗にまとまるだけで終わるわけではありません……。第4回ミステリーズ!新人賞受賞作である表題作を含む全7編を読み終えたとき、衝撃のラストに思わず背筋がゾクッとするでしょう。こんな異様なカタルシスは他では味わえないことうけあいです!ぜひ体感してください!
(2014年8月27日)
あやうい女の友情とそこに隠された日常の謎
入学、卒業、結婚、出産……人生に訪れるさまざまな転機。そのたびに変わっていくのは環境だけでなく人間関係にも起こること。それまでずっと一緒にいたはずなのに、いつあの子とは会わなくなってしまったのだろう……? そんな女性の友情の機微を鮮やかに描き出した傑作連作ミステリです。
私にだけ届かない結婚式の招待状、彼女が部屋から帰らない理由など、さまざまな世代や立場の女性たちを主人公に描かれる日常の謎。視点を変えることでそれまで閉じていた世界が一転して開けていくように解き明かされる謎は、読んでいてとても心地よく、驚きにも溢れています。
読み終えた後に懐かしい記憶が立ち返ってくる、そんな作品集です。
書店員さん絶賛!(オビより転載)
・三省堂書店神保町本店 内田剛さん
美しくも醜くもある人間の素顔をものの見事に描ききった作品だ。憶測が疑惑を招き、隠されていた秘密を暴き出す。著者の底知れぬ才能を思い知らされた。
・東京旭屋書店新越谷店 猪股宏美さん
友達と自分を比べて嫉妬して焦っていた20代の初めの頃を思い出した。自分の状況が変わったとしても、彼女たちのように乗り越えられる。そう思った。
・中目黒ブックセンター 佐藤亜希子さん
もうぼんやりとしか思い出せないかつての友人たちの姿が呼び起こされ、あの頃の私たちは確かに繋がっていたのだと思わせてくれる。
・【特別先行読切】『今だけのあの子』収録作「願わない少女」を全文読掲載
(2014年8月27日)
ミステリ界の魔術師が放つ、粒ぞろいの傑作短編集
面白い短編集は数あれど、収録作すべてが傑作の短編集はそうありますまい。しかし創元推理文庫には、そんな神懸かった奇跡のような短編集があるんです!『しあわせの書』(新潮文庫)や『11枚のとらんぷ』(創元推理文庫/角川文庫)で今再び脚光を浴びる泡坂妻夫。彼の隠れた傑作として名高い『煙の殺意』が勢いよく版を重ねています。収録される八編は全てはずれなしの傑作ばかり。アクロバティックな技巧をふんだんに盛り込み、一編たりとも読者を飽きさせません。
ちなみに、先ごろ山本周五郎賞を受賞した米澤穂信氏は、本書を意識して受賞作の『満願』を書き上げたそうですよ。
どんでん返しや騙される快感を味わいつつ、知る人ぞ知る傑作ミステリの世界に触れてみるのはいかがですか。
【泡坂妻夫の好評既刊】
・11枚のとらんぷ 第31回日本推理作家協会賞受賞作
・乱れからくり デビュー作「DL2号機事件」収録
・亜愛一郎の狼狽
・亜愛一郎の転倒
・亜愛一郎の逃亡
・亜智一郎の恐慌
・喜劇悲奇劇
・妖女の眠り
・泡坂妻夫引退公演 (単行本)
(2014年7月25日)
幻のヴァイオリンはどこに──?音楽の歴史と壮大な謎
ストラディヴァリやグァルネリ……ヴァイオリンに詳しくなくても問題なし。本書を読み進めるうちに、その歴史や変遷を紐解いていくことになります。
主人公はヴァイオリン職人のジャンニ。妻を亡くし、子供たちも独立し、気の合う音楽仲間と気ままな日を過ごす日々。そんなある日、親友が何者かに殺害される。一体誰が、何のために?音楽仲間でもある刑事のグァスタフェステと調べていくうちに、幻のヴァイオリンが浮かび上がる……!
イタリアを中心に話はイギリスまで広がり、壮大な謎へと変貌。やがて訪れる結末も圧巻です。登場するキャラクターも素晴らしく、ジャンニの深い知識や鋭い洞察力、グァスタフェステの男らしさは読んでいて惚れ惚れします。
たしかな謎解きと美しい風景。そして素敵な音楽。芸術ミステリとしても歴史ミステリとしても一級品の本作をぜひご堪能ください。
(2014年7月25日)
話題沸騰!売行き好調!ロングセラーの隠れた傑作が今熱い!
テレビアニメ化もされた『スパイラル〜推理の絆〜』『絶園のテンペスト』(共にスクウェア・エニックス)の原作者として知られる城平京の長編デビュー作が今再び脚光を浴びています。
本書は、一冊で二つの、全く違うミステリが楽しめる二部構成の作品です。本格ミステリとして完成された、あまりに見事な第一部『小人地獄』。初めて読んだ方は、「なんて傑作なんだ」、とこの第一部だけで満足してしまうことでしょう。しかし本書の真価は第二部『毒杯パズル』から。あんなに面白かった第一部が、この第二部のためのイントロダクションに過ぎなかったと解ります。内容については多くは語れません。ぜひお手に取ってご自身の五感で感じとってください。
ミステリマニアにとっては生涯の宝物となる一冊に。普段ミステリを読まない読者にとっては、これから始まるミステリ漬けライフの最初の一冊に。そんな至高の一冊といえる作品です。
(2014年6月23日)
シェフは名探偵! ビストロ・パ・マルへようこそ!
本屋大賞第2位にも選ばれた『サクリファイス』の著者、近藤史恵が描く、すてきな料理と、とびきりの謎。いくつも登場する料理に思わず食べたい!と声をあげたくなる、極上のビストロ・ミステリが売れています! 発売後半月で3度重版がかかり、一気に5万部を突破!この勢いはまだまだ止まりません。
カウンター7席、テーブル5つ。下町の片隅にある小さなフレンチ・レストラン〈ビストロ・パ・マル〉。無口で少し無愛想な感じもするシェフの料理は、気取らず、けれど、美味しいものが好きな客の心をつかんで離さない絶品ばかり。さらに、彼は店に訪れる客たちが持ち込む不可解な出来事を、鮮やかに解き明かす! 読後の満足度☆☆☆☆☆のおもしろさ。ただし、空腹時の読書にはくれぐれもご注意ください。
【近藤史恵の好評既刊】
〈ビストロ・パ・マル〉シリーズ
・ヴァン・ショーをあなたに 【単行本】
〈名探偵・今泉文吾〉シリーズ
・ねむりねずみ
・ガーデン
近藤史恵のデビュー作
・凍える島 【第4回鮎川哲也賞受賞作】
(2014年5月21日)
5月下旬新刊刊行!人気怪獣小説シリーズ第1弾
地震や台風と同様に自然災害の一種として数えられる「怪獣」。世界有数の怪獣大国である日本では、怪獣災害対策のスペシャリスト集団・気象庁特異生物対策部(通称:気特対)が市民と自然を守るため、日本全国駆け回ります!仰々しい名前の気特対ですが、中身は普通の公務員。超人的な身体能力や超能力を持っているわけではありません。悩みもすれば、傷つきもします。大規模な避難勧告を発令したにも関わらず、怪獣の出現予測を外して世間からバッシングを受けることもしばしば。そんな気特対の決してヒーローではない、等身大の奮闘ぶりは一種のお仕事小説として読んでも楽しいですよ。もちろん、特撮好きのマニア心をくすぐる小ネタもてんこ盛り。ニヤニヤしながら読むこと間違いなしです!
5月下旬にはシリーズ2作目の『MM9 -invasion-』を、7月下旬にはシリーズ3作目の『MM9-destruction-』を刊行いたします。世界観はそのまま、パワーアップしたスケールで贈る怪獣ワールドの世界を引き続きお楽しみください!
【山本弘 好評既刊】
〈MM9〉シリーズ
・MM9 ─destruction─【単行本】
〈年刊日本SF傑作選 収録〉
・虚構機関
・結晶銀河
(2014年5月21日)