泡坂妻夫
(アワサカツマオ )1933年東京生まれ。75年「DL2号機事件」が第1回幻影城新人賞佳作となりデビュー。78年『乱れからくり』で第31回日本推理作家協会賞、82年『喜劇悲奇劇』で第9回角川小説賞、88年『折鶴』で第16回泉鏡花文学賞、90年『蔭桔梗』で第103回直木賞を受賞。著書に『亜愛一郎の狼狽』『湖底のまつり』『煙の殺意』『妖女のねむり』『しあわせの書』『生者と死者』『夜光亭の一夜』等がある。奇術界でも著名で、69年に石田天海賞を受賞。2009年没。
寛政の改革の頃、板元の若旦那・二三は強烈な役者絵に魅入られる。その絵師・写楽の正体を追ううちに、やがて幕府と禁裏を揺るがす大事件に巻き込まれる! 傑作ミステリ。
玩具会社の一族を襲う悲劇の謎と、ねじ屋敷と呼ばれる同家の庭に造られた、巨大迷路に隠された秘密とは? 第31回日本推理作家協会賞受賞作にして不朽の名作、待望の新装版!
奇術ショウの仕掛けから出てくるはずの女性が、自宅で殺された。死体の周囲に置かれた、奇術小説集『11枚のとらんぷ』で使われた小道具の意味とは? 傑作長編、新装版で登場!
紋章上絵師が恋人から依頼された、着物の紋入れに込められたある謎が20年後に明かされる表題作ほか11編を収録。男女の恋愛に絡む謎解きを描く、第103回直木賞受賞作。
縫箔の職人と、商売人となった元恋人の再会が悲劇を生む表題作ほか、全4編を収録。職人の世界を背景に、ミステリの技巧を凝らした名短編集。第16回泉鏡花文学賞受賞作。
なぜ犯人は殺害現場から電話を掛けたのか? なぜ犯人は死体をトランプで装飾したのか? 読んだ貴方は必ず騙される! 奇術師としても名高い著者が贈る、傑作ミステリ短編集。
美貌の奇術師であり、名探偵でもある曾我佳城が解決する、奇妙な事件の数々。花火大会でのアリバイ崩しや、奇術博物館〈佳城苑〉で起こる最後の事件を描いた11編を収録。
若くして引退した、美貌の奇術師・曾我佳城。彼女は不可思議な事件に遭遇する度に、鮮やかに謎を解く。奇術中に起きた事件や暗号解読などに挑んだ、珠玉の11編を収録する。
ミステリ界の魔術師の最後の贈り物である作品集を、二分冊に文庫化してお届け。『手妻篇』には、〈ヨギ ガンジー〉シリーズや、書籍初収録「酔象秘曲」など名品13編を収録。
ミステリ界の魔術師の、生前単行本に収録されなかった短編小説などを収めた作品集を、二分冊に文庫化してお届け。『絡繰篇』には〈亜智一郎〉シリーズなど傑作17編を収録。
鉤縄を武器とし、岡っ引として活躍する宝引の辰親分。辰親分は江戸を騒がす不可思議な事件に遭遇する度に、鮮やかに謎を解く! ミステリ界の魔術師が贈る、至高の13編。
ミステリ界の魔術師泡坂妻夫の単行本未収録短編と戯曲を纏めてお届け。お馴染みキャラクター、紋章上絵師ものや奇術専門店のシリーズ、そのほか多彩な単発作品が一堂に会する。
わたしたちは結ばれることなく死んだ恋人たちの生まれかわりよ──麻芸に告げられて、真一は秘められた事実を探り始める。名匠が幻想味あふれる物語に仕掛けた本格ミステリの罠。
落ちぶれ奇術師が冴えない腕を披露することになった娯楽船は出航前から不穏なムード。案の定殺人事件に発展し……。奇抜な謎とぺてんの楽しさてんこ盛りの本格長編ミステリ。
泡坂妻夫はじめ7名のミステリ作家からの挑戦状! 問題編の記述から、あなたはすべての真相を暴き、犯人を名指しできますか? 好評犯人当てアンソロジー。
《ミステリーズ!》人気企画が待望の単行本化。泡坂妻夫、西澤保彦、小林泰三、麻耶雄嵩、法月綸太郎、芦辺拓、霞流一、7名の人気作家がおくる難問を、あなたは解けるか。
江戸城雲見櫓に詰める亜智一郎は終日空を眺める雲見番。というのは世を忍ぶ仮の姿、実は将軍直属の隠密方である。尊皇攘夷の嵐吹き荒ぶ幕末、続発する怪事件を雲見番が解く!
表題作のほか「紳士の園」や「閏の花嫁」など思わず喋りたくなるストーリー満載、問答無用に面白い八編。泡坂ミステリのエッセンスが詰まった名短編集。
胸のすくトリックと人情の綾を読み解く名推理。容姿端麗なれど行動は三枚目の名探偵亜愛一郎の、三番目にして最後の事件記録集。
徹底した写実性で専門家達を驚嘆させた物故画家の絵の中に散見される奇妙なアンバランス。おなじみ亜愛一郎の叡智が冴えわたる。