ダイサンテイコクノコウボウシ

第三帝国の興亡〈4〉

ヨーロッパ征服

ウィリアム・L・シャイラー
松浦伶


第三帝国の興亡〈4〉

ジャンル
ノンフィクション・その他 > 歴史

判型:四六判並製
ページ数:456ページ
初版:2008年10月6日

ISBN:978-4-488-00379-1
Cコード:C0022

写真:(C) CORBIS/amanaimages
装幀:緒方修一


内容紹介

膨大な資料と豊富な取材経験を駆使して描く、ナチス第三帝国の全貌。同時代を生きたジャーナリストによる、第一級の歴史ノンフィクション。

ポーランド侵攻に端を発した第二次世界大戦は、ドイツ軍と連合軍との全面対決に突入した。猛進撃するドイツ軍の前にフランスは降伏、イギリス軍は大陸からの全面撤退へ追い込まれる。ヨーロッパ大陸を征服したヒトラーは宿願の対ソ戦へと踏み切ったが、大いなる転機が待ち受けていた――。戦力においてほぼ互角だったドイツ軍に、なぜ連合軍は完敗したのか。頂点に達したヒトラーが犯した、致命的な失策とは何か。第四巻ではオランダ征服から、フランスの降伏、イギリス侵攻作戦の失敗、対ソ開戦、スターリングラードの大敗までを描く。


目次

第4部 戦争――初期の勝利と転機(承前)
第21章 西部の勝利
対立するさまざまの作戦計画/六週間戦争 一九四〇年五月十日-六月二十五日/オランダの征服/ベルギー陥落と英仏軍に罠をかける/レオポルド国王の降伏/ダンケルクの奇跡/フランスの崩壊/ドゥーチェ、フランスの背中に短剣を突き刺す/コンピエーニュにおける二度目の休戦/ヒトラー、平和をもてあそぶ
第22章 〈アシカ作戦〉――阻まれたイギリス侵攻
〈バトル・オブ・ブリテン〉/侵攻が成功していたら/追記 ナチのウィンザー公夫妻誘拐計画
第23章 バルバロッサ ソ連の番
ベルリンのモロトフ/挫折の六カ月/「世界は固唾をのむだろう」/バルカン前奏曲/テロの立案/ルドルフ・ヘスの高飛び/窮地に立ったクレムリン
第24章 風向き変わる
モスクワ大進撃
第25章 アメリカの番
「アメリカと事を構えるのは避けよ」/わが道を行く日本/パール・ハーバー前夜/ヒトラー、宣戦す/十二月十一日――議会におけるヒトラー
第26章 大いなる転機 一九四二年――スターリングラードとエル・アラメイン
息を吹き返した陰謀者たち/ドイツ最後の大攻勢/ソ連におけるドイツの夏季攻勢 一九四二年/最後の一撃――エル・アラメインと英米軍の上陸/スターリングラードの大敗



ウィリアム・L・シャイラー

1904年シカゴに生まれる。ジャーナリスト、歴史家。コー大学卒業後、渡欧。〈シカゴ・トリビューン〉紙の特派員などを経て、CBSのヨーロッパ支局長へ。ドイツのオーストリア併合など、数々の歴史的事件の報道に携わる。1941年、戦況の悪化に伴なってアメリカへ帰国し、自身の経験を基にしたベストセラー『ベルリン日記』(筑摩書房)を発表。1960年に発表した本書で全米最優秀出版賞を受賞。『フランス第三共和制の興亡』(東京創元社)、『第三帝国の終り――続ベルリン日記』(筑摩書房)など著書多数。


松浦伶

(マツウラレイ )

1936年島根県生まれ。東京大学文学部卒業後、文藝春秋入社。雑誌・書籍の編集者を経て、翻訳に従事。訳書にジャイルズ・ミルトン『スパイス戦争??大航海時代の冒険者たち』(朝日新聞社)、アル・パチーノ+ローレンス・グローベル『アル・パチーノ』(キネマ旬報社)がある。