― ミステリ―
今村昌弘による、明智恭介の活躍を描くシリーズ最新短編。夕木春央、君嶋彼方、川野芽生、斧田小夜、床品美帆など注目新鋭の短編を掲載、特集「2023早春・若手作家の宴」ほか。
ひったくりの犯人を突きとめたはずが、いったい私たちは何に巻き込まれたのか。『パラ・スター』で注目を浴びた俊英が〈犯罪と私たち〉を真摯かつ巧緻に描く、壮大な力作。
終戦後ふたたび復興を遂げつつある古書の街・神田神保町。古書をめぐる恐るべき“計画”に、一人の古書店主が立ち向かう。直木賞作家がすべての愛書家に贈る長編ミステリ。
特異な妖怪伝説が伝わる愛媛県山間部の小村・赤虫村を訪れた怪談作家の呻木叫子は、名家で続く不可能犯罪に関わることに。第十七回ミステリーズ!新人賞受賞者による初長編。
兄の死の報せで僕は久しぶりに東北の故郷に帰る。自分のいない七年間にいったい何があったのだろうか? 『しくじり家族』で注目の著者が贈る、衝撃のミステリデビュー作。
ステージ上でのボーカルの変死。超絶技巧のギタリストが冒したあり得ないミス。あのとき何が起きたのか? 謎解きとドラマの鮮やかな融合。本格派新人作家、感動の第一長編。
テレビ草創期の昭和36年、生放送中のドラマ撮影現場で主演女優が殺害された!? この時代を知る著者だから描けた、〈昭和ミステリ〉シリーズ第三弾。ミステリ作家デビュー50周年記念出版。
かつてネタ元と刑事として信頼関係を築いていたコンサルティング会社社長と刑事課長。ラグビーという固い絆で結ばれていた二人も、人生終盤にさしかかり、それぞれの正義を模索する。堂場ワールドが凝縮された傑作!
余命半年、IT企業会長の最後の自伝が、企業存続の大きな鍵を握る。取材で続々と判明する新たな事実に隠された陰謀とは何か? 吉川英治文学新人賞作家が描く、渾身のミステリ。
風変わりな店主が開く「チボリ」の常連客たちは、絶品のデンマーク料理と気さくな仲間の前で、各々の身に降りかかった事件のあらましを話し始める。鮎川哲也賞受賞後第一作。
道行く塀の上に、こちらを指差すような霊がいる。私立探偵の春近と、中学生の楓が遭遇した霊は、衝撃的な事件を告げる始まりに過ぎなかった。『ただし、無音に限り』に続く第二弾。
僕の住む国では、いろんなことが起きた。戦争が終わったんだ──猫は摩訶不思議な物語を語り始める。伊坂幸太郎が描く、世界の秘密についてのおはなし。野心的長編を新装版で贈る。
帝都東京。犯罪者たちと「あの」名探偵たちが繰り広げる死闘を、江戸、第二次世界大戦前、そして戦後と三つの時代を通して描く。著者渾身の傑作ミステリ!
この世の理に背く力に人生を狂わされる者たちの五つの物語と、その背後で進行する、国の存亡に関わる陰謀。第7回ミステリーズ!新人賞佳作を含む、異色の連作ミステリ。
国境を越えて展開する一人の画家の探偵行、その果てに巧緻な騙し絵の如き真実が浮かびあがる。第二次世界大戦と東西冷戦――二つの戦争の背後に仕掛けを凝らした推理長編。
推理小説の名探偵に憧れて探偵事務所を開いたけれど、依頼は大抵浮気調査。そんな天野春近の特技は、霊の記憶を読み取ること。『花束は毒』で話題の著者が贈る、霊能力×ミステリ!
文京区の長い路地を抜けるとバーだった。大学教授の曽根原は、〈スリーバレー〉の雇われバーテンダー・ミサキの魅力と、呑みながらの文学談義目当てに通い詰めるが……。鯨流文学新解釈第二弾!
無戸籍、出自、不法滞在……様々な理由を抱える子供たちの生活を揺るがした大事件。十数年後、クリスマス目前にそのうち一人が失踪したのはなぜか。新境地たる書き下ろし長編。
売れない怪奇小説家が招かれた奇妙な町。到着早々彼は謎の封印を解いてしまう。現れたのは暴虐極まりない少女――コミカルであたたかくて怖くて切ない、奇談+ミステリ連作長編。
可哀想じゃないですか。お爺ちゃんなんだから、優しくしてあげてくださいよ──警察も周囲の男たちも、誰も私を助けてくれない。『死刑にいたる病』の俊英の新境地!