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小学校5年生、11歳の誕生日を迎えた及川衛は、自分へのプレゼントを購入しにいく道すがら、アンティークショップで寝息をたてている不思議な椅子と出合う。さっそく購入して、自宅で座ってみる見たこともない不思議な景色が脳裏に浮かんでくる……。その安楽椅子は、人の言葉を話し、シャーロック・ホームズばりの名推理を披露する“正真正銘”の安楽椅子探偵だったのだ。衛と安楽椅子の心やさしい交流を描いた名作の文庫化。解説=柴田よしき
「首なし宇宙人の謎」
「クリスマスの靴の謎」
「外人墓地幽霊事件」
「緑のひじ掛け椅子の謎」
松尾由美
(マツオユミ )1960年石川県生まれ。お茶の水女子大学卒業。89年『異次元カフェテラス』を刊行しデビュー。91年「バルーン・タウンの殺人」がハヤカワSFコンテストに入選。主な著作に〈バルーン・タウン〉シリーズ、〈安楽椅子探偵アーチー〉シリーズ、〈ハートブレイク・レストラン〉シリーズ、『雨恋』『九月の恋と出会うまで』『煙とサクランボ』『花束に謎のリボン』『わたしのリミット』『ニャン氏の事件簿』などがある。