人類よ、恐怖せよ──猛烈な勢いで現代文明に浸透しつつあるAIやロボット。もしもそれらがくびきを逃れ、反旗を翻したら? ポップカルチャーで繰り返し扱われてきた一大テーマに気鋭の作家たちが挑む。1955年にAI(人工知能)という言葉を初めて提示した伝説的科学者ジョン・マッカーシーの短編を始め、アレステア・レナルズ、コリイ・ドクトロウらによる傑作13編を収録。解説=渡邊利道
序文(佐田千織訳)
スコット・シグラー「神コンプレックスの行方」(小路真木子訳)
チャールズ・ユウ「毎朝」(中原尚哉訳)
ヒュー・ハウイー「執行可能(エクセキユータブル)」(原島文世訳)
アーネスト・クライン「オムニボット事件」(原島文世訳)
コリイ・ドクトロウ「時代」(金子浩訳)
ジュリアナ・バゴット「〈ゴールデン・アワー〉」(新井なゆり訳)
アレステア・レナルズ「スリープオーバー」(中原尚哉訳)
イアン・マクドナルド「ナノノート対ちっぽけなデスサブ」(金子浩訳)
ロビン・ワッサーマン「死にゆく英雄たちと不滅の武勲について」(小路真木子訳)
ジョン・マッカーシー「ロボットと赤ちゃん」(新井なゆり訳)
ショーニン・マグワイア「ビロード戦争で残されたいびつなおもちゃたち」(原島文世訳)
ンネディ・オコラフォー「芸術家のクモ」(新井なゆり訳)
ダニエル・H・ウィルソン「小さなもの」(佐田千織訳)
謝辞(佐田千織訳)
編者紹介
訳者紹介
解説(渡邊利道)
J・J・アダムズ
1976年アメリカ生まれの編集者、ジャーナリスト、評論家。2008年から20冊以上のアンソロジーを編纂し、2011年にはヒューゴー賞短編編集者部門の候補にもなった、アメリカSF・FT界を代表する目利きのひとり。2015-2020年には自らの名を冠したSF・FTレーベル、ジョン・ジョゼフ・アダムズ・ブックスの編集主幹を務めた。
中原尚哉
(ナカハラナオヤ )1964年生まれ。東京都立大学人文学部英米文学科卒。訳書にヴィンジ『遠き神々の炎』『星の涯の空』ほか多数。2021年、ウェルズ『マーダーボット・ダイアリー』で第7回日本翻訳大賞を受賞。