タソガレノベルリン

黄昏のベルリン

連城三紀彦


黄昏のベルリン

ジャンル
国内ミステリ > ミステリ
レーベル
創元推理文庫(M)

判型:文庫判
ページ数:413ページ
初版:2022年1月21日

ISBN:978-4-488-49815-3
Cコード:C0193
文庫コード:M-れ-1-5

装画:柳智之
装幀:岩郷重力+t.f


内容紹介

ドイツが東西に分断された冷戦のさなか、リオデジャネイロで青い目の男が娼婦を縊り殺し――ニューヨークの空港で青年が会社員を尾行し――パリに暮らす裕福な夫人の許に平穏を脅かす電話が鳴り――ベルリンの検問所を前に男が思惑を秘めて歩く夜、横浜で画家・青木優二は突然の来訪者から彼も知らない出自の秘密を告げられる。真実を確かめるためヨーロッパへ旅立つ青木。一人の画家の探偵行は、鏤められた物語の断片と繋がり、果てに一枚の騙し絵を浮かびあがらせる。第二次世界大戦と東西冷戦――二つの戦争の背後に仕掛けを凝らした推理長編。解説=山田正紀


連城三紀彦

(レンジョウミキヒコ )

1948年愛知県生まれ。早稲田大学卒。78年「変調二人羽織」で第3回幻影城新人賞を受賞、79年に初の著書『暗色コメディ』を刊行する。81年「戻り川心中」が第34回日本推理作家協会賞を、84年『宵待草夜情』が第5回吉川英治文学新人賞を受賞。同年『恋文』が第91回直木賞を受賞して、恋愛小説の名手として評価を確立する。その後もミステリ的手法を恋愛小説に昇華させた傑作を多数発表。96年『隠れ菊』が第9回柴田錬三郎賞を受賞。2013年没。翌年、第18回日本ミステリー文学大賞特別賞を受賞した。