交通事故現場に次々と集結する無線タクシー、何者かが毎朝ベランダの同じ場所に置いていくミネラルウォーター……日常に潜む六つの謎に、猫丸先輩の推理はますます冴え渡る。
倉知淳
(クラチジュン )1962年静岡県生まれ。日本大学芸術学部演劇学科卒業。93年、『競作 五十円玉二十枚の謎』への投稿を経て翌94年、『日曜の夜は出たくない』で本格的な作家デビューを飾る。以後、ユーモラスで親しみやすい作風ながら、ミステリとしての完成度にも妥協しない、高いクオリティの作品群を書き続けている。2001年、『壺中の天国』で第1回本格ミステリ大賞を受賞。他の著作に『過ぎ行く風はみどり色』『星降り山荘の殺人』『幻獣遁走曲 猫丸先輩のアルバイト探偵ノート』『ほうかご探偵隊』『片桐大三郎とXYZの悲劇』『皇帝と拳銃と』『世界の望む静謐』などがある。