第75回日本推理作家協会賞評論・研究部門

タンペンミステリノニヒャクネン3

短編ミステリの二百年〈3〉

マクロイ、エリン
小森収
直良和美 他訳


短編ミステリの二百年〈3〉

ジャンル
海外ミステリ > アンソロジー
レーベル
創元推理文庫(M)

判型:文庫判
ページ数:690ページ
初版:2020年8月21日

ISBN:978-4-488-29904-0
Cコード:C0197
文庫コード:M-ン-7-3

装画:柳智之
装幀:中村聡


内容紹介

*第75回日本推理作家協会賞【評論・研究部門】受賞作

短編ミステリの歴史をたどりなおす本アンソロジー第3巻では、第二次世界大戦後に雑誌《エラリイ・クイーンズ・ミステリ・マガジン(EQMM)》とその年次コンテストが与えた多大なる影響をつぶさに見ていく。小説はスタンリイ・エリンに代表されるコンテスト受賞作家の作品を中心に、11編の傑作を清新な訳文で収録。編者の評論には、EQMMコンテスト受賞作リストも掲載した。


目次

「ナボテの葡萄園(ぶどうえん)」メルヴィル・デイヴィスン・ポースト 門野集訳
「良心の問題」トマス・フラナガン 藤村裕美訳
「ふたつの影」ヘレン・マクロイ 直良和美訳
「姿を消した少年」Q・パトリック 白須清美訳
「女たらし」ウィルバー・ダニエル・スティール 門野集訳
「敵」シャーロット・アームストロング 藤村裕美訳
「決断の時」スタンリイ・エリン 深町眞理子訳
「わが家のホープ」A・H・Z・カー 藤村裕美訳
「ひとり歩き」ミリアム・アレン・ディフォード 猪俣美江子訳
「最終列車」フレドリック・ブラウン 安原和見訳
「子供たちが消えた日」ヒュー・ペンティコースト 白須清美訳
   *
「短編ミステリの二百年」小森収
 第三章 英米ディテクティヴストーリイの展開(承前)
  9 アメリカン・パズルストーリイの陰の流れ1――M・D・ポースト
  10 アメリカン・パズルストーリイの陰の流れ2――T・S・ストリブリング
  11 アメリカン・パズルストーリイの陰の流れ3――トマス・フラナガン
 幕間 ふたつの戦争、ふたつの浜辺
 第四章 EQMM年次(アニュアル)コンテストとスタンリイ・エリンの衝撃
  1 EQMM年次コンテスト受賞作
  2 初期コンテストから見るクイーンの戦略
  3 屹立する作家の肖像ACT1
  4 コンテスト初期の原動力となった作家1――ヘレン・マクロイ
  5 コンテストの拡大と充実
  6 コンテスト初期の原動力となった作家2――Q・パトリック
  7 最盛期に向けて
  8 パズルストーリイの栄光――「敵」と「アデスタを吹く冷たい風」
  9 アームストロングの全体像
  10 上昇していく受賞作の水準
  11 大ヴェテランの試行錯誤
  12 クライムストーリイの栄華――「決断の時」と「黒い小猫」
  13 A・H・Z・カーの位置
  14 拡大する受賞作
  15 中堅作家群像
  16 コンテストの拡張とイヴェント化
  17 異端児デイヴィッドスン
  18 使命の終わり
  19 総括
 第五章 四〇年代アメリカ作家の実力
  1 四〇年代アメリカの状況
  2 フレドリック・ブラウン1――四〇年代短編ミステリ&SFの王者
  3 フレドリック・ブラウン2――彼はアイデアストーリイ作家なのか?
  4 量産型作家(アヴェレージヒッター)の先駆者――ヒュー・ペンティコースト
  5 シリーズキャラクターの時代に向かって


小森収

(コモリオサム )

編集者、評論家、作家。1958年福岡県生まれ。大阪大学人間科学部卒業。演劇評論家、文芸書の編集者として活動するほか書評・ミステリ評論の分野でも精力的に活躍する。主な著書・編書に『小劇場が燃えていた』『はじめて話すけど…』『本の窓から』『都筑道夫 ポケミス全解説』、小説の著作に『終の棲家は海に臨んで』『土曜日の子ども』『明智卿死体検分』がある。2022年、三世紀にわたる短編ミステリの歴史を俯瞰したアンソロジー&評論書『短編ミステリの二百年』(全6巻)で第75回日本推理作家協会賞および第22回本格ミステリ大賞(ともに評論・研究部門)を受賞。


直良和美

(ナオラカズミ )

東京生まれ。お茶の水女子大学理学部卒業。英米文学翻訳家。主な訳書、ローザン「チャイナタウン」「ピアノ・ソナタ」、フレムリン「泣き声は聞こえない」、デ・ジョバンニ「集結」、テイ「ロウソクのために一シリングを」など。