第75回日本推理作家協会賞評論・研究部門

タンペンミステリノニヒャクネン2

短編ミステリの二百年〈2〉

チャンドラー、アリンガム
小森収
猪俣美江子 他訳


短編ミステリの二百年〈2〉

ジャンル
海外ミステリ > アンソロジー
レーベル
創元推理文庫(M)

判型:文庫判
ページ数:686ページ
初版:2020年3月19日

ISBN:978-4-488-29903-3
Cコード:C0193
文庫コード:M-ン-7-2

装画:柳智之
装幀:中村聡


内容紹介

*第75回日本推理作家協会賞【評論・研究部門】受賞作

本アンソロジー第2巻では、1920年代から50年代にかけて書かれたさまざまなジャンル――都会小説、ハードボイルド/私立探偵小説、謎解きミステリ――の逸品を通し、短編ミステリの発展と多様化を概観する。ハメット、チャンドラー、スタウト、アリンガム、クリスピン、ヴィカーズなど錚々(そうそう)たる作家による全11編をすべて新訳で収録。巻末には第1巻に続き、編者の評論を収めた。


目次

「挑戦」バッド・シュールバーグ 門野集訳
「プライドの問題」クリストファー・ラ・ファージ 門野集訳
「チャーリー」ラッセル・マロニー 直良和美訳
「クッフィニャル島の略奪」ダシール・ハメット 門野集訳
「ミストラル」ラウール・ホイットフィールド 白須清美訳
「待っている」レイモンド・チャンドラー 深町眞理子訳
「死のストライキ」フランク・グルーバー 白須清美訳
「探偵が多すぎる」レックス・スタウト 直良和美訳
「真紅の文字」マージェリー・アリンガム 猪俣美江子訳
「闇の一撃」エドマンド・クリスピン 藤村裕美訳
「二重像」ロイ・ヴィカーズ 藤村裕美訳
    *
「短編ミステリの二百年」小森収
 第一章 雑誌の時代に(承前)
  5 都会小説に寄り道――ジョン・オハラ、バッド・シュールバーグ
  6 ニューヨーカーの果たした役割
  7 シャーリイ・ジャクスン――ニューヨーカーの生んだ鬼っ子
  8 警察小説の萌芽――トマス・ウォルシュのコリアーズ時代
 第二章 ダシール・ハメットとブラック・マスクの混沌
  1 ダイムノヴェルからパルプマガジンへ
  2 先駆者ハメット
  3 ブラック・マスクの混沌
  4 長編作家への道
  5 追随者たち1――ラウール・ホイットフィールド、ホレス・マッコイ
  6 追随者たち2――E・S・ガードナー、フレデリック・ネベル
  7 フィリップ・マーロウ登場
  8 レイモンド・チャンドラーの到達したところ
  9 パルプマガジン出身の成功例――フランク・グルーバー
  10 追随者たち3――J・M・ケイン、ブレット・ハリデイ
 第三章 英米ディテクティヴストーリイの展開
  1 小説家エラリイ・クイーンの冒険
  2 編集者エラリイ・クイーンの冒険
  3 ディテクティヴストーリイの曲がり角――J・D・カーを例に
  4 アメリカン・ディテクティヴストーリイの展開1――レックス・スタウトの場合
  5 アメリカン・ディテクティヴストーリイの展開2――クレイグ・ライスの場合
  6 もうひとりのミステリの女王
  7 ブリティッシュ・ディテクティヴストーリイの停滞
  8 ロイ・ヴィカーズと倒叙ミステリの変遷



小森収

(コモリオサム )

編集者、評論家、作家。1958年福岡県生まれ。大阪大学人間科学部卒業。演劇評論家、文芸書の編集者として活動するほか書評・ミステリ評論の分野でも精力的に活躍する。主な著書・編書に『小劇場が燃えていた』『はじめて話すけど…』『本の窓から』『都筑道夫 ポケミス全解説』、小説の著作に『終の棲家は海に臨んで』『土曜日の子ども』『明智卿死体検分』がある。2022年、三世紀にわたる短編ミステリの歴史を俯瞰したアンソロジー&評論書『短編ミステリの二百年』(全6巻)で第75回日本推理作家協会賞および第22回本格ミステリ大賞(ともに評論・研究部門)を受賞。


猪俣美江子

(イノマタミエコ )

慶應義塾大学文学部卒。英米文学翻訳家。ウォルシュ『ウィンダム図書館の奇妙な事件』、アリンガム《キャンピオン氏の事件簿》、セイヤーズ『大忙しの蜜月旅行』、ピーターズ『雪と毒杯』、ブランド『薔薇の輪』など訳書多数。