偉大な発明家トマ・ロック博士のロック式電光弾は、恐怖の発明だった。厳重な警戒にもかかわらず、博士は海賊ケル・カラージュの手に奪われた。大西洋諸国は連合艦隊を編成してカラージュの根拠地へ向かったが……。正確な科学知識の裏付けをもって描く、卓抜した想像力と驚くべき未来予見。原子力兵器ミサイルをも予知した傑作!
*映画『悪魔の発明』(1958年/カレル・ゼーマン監督)原作
ジュール・ヴェルヌ
フランスの作家。1828年生、1905年歿。はじめ劇作家を志すが、『気球に乗って五週間』の発表で大成功を収め、一躍流行作家となった。ウェルズ、ドイルと並び称される現代SFの開祖である。代表作とも言える『海底二万里』『月世界へ行く』『八十日間世界一周』をはじめとして、生涯に80あまりの小説を発表。彼が描く未来予見と驚異の旅は、古今東西の名作群の中で今なお輝きを放っている。