酒寄進一
(サカヨリシンイチ )ドイツ文学翻訳家。1958年生まれ。和光大学教授。主な訳書――2012年本屋大賞「翻訳小説部門」第1位のシーラッハ『犯罪』、2021年日本子どもの本研究会第5回作品賞特別賞を受賞したコルドン〈ベルリン三部作〉、ヘッセ『デーミアン』、ブレヒト『アルトゥロ・ウイの興隆/コーカサスの白墨の輪』、ノイハウス〈刑事オリヴァー&ピア・シリーズ〉、ホフマン『牡猫ムルの人生観』。
全身の骨が折られ、血が抜かれた若い女性の遺体。娘殺しの犯人をつきとめ、行方不明のもうひとりの娘を探し出そうとする母親。ドイツで爆発的な人気。『夏を殺す少女』続編。
動物園で切断死体が発見される。被害者は様々な人間に憎まれており、捜査を進めるほど容疑者が増えてしまう。『深い疵』で人気を博した〈ドイツミステリの女王〉の最新刊!
失われた第三の願いが見つかるという、伝説の都スカラバプール。バグダッドの都に迫る魔人の大軍団。人間は魔人に征服されてしまうのか? ドイツ・ファンタジー三部作完結。
テロリストにハイジャックされた旅客機を撃墜し、164人の命を奪い7万人を救った空軍少佐。彼は英雄か、罪人か? 有罪と無罪、ふたとおりの結末が用意された衝撃の法廷劇。
古城がそび聳える人里離れた森で、十四世紀を疑似体験するゲームに参加した十六人の若者。だが一部が失踪、外部と音信不通になる。誰かが仕掛けた罠なのか。圧巻のサスペンス!
失われた第三の願いはどこへ? 魔人の首領の目の奇怪な力に苦しむターリク。一方、嵐の王に捕まった弟ジュニスは不思議な少年に出会う。迫力のドイツ・ファンタジー第二弾
大聖堂で見つかった女性の遺体。パイプオルガンの演奏台に縛りつけられ、脇にはインク、口にはホースと漏斗が。なにかの見立てか? 『夏を殺す少女』の著者が童謡殺人に挑む。
ブラスバンドの男たちによる集団暴行事件。秘密結社にかぶれる男子寄宿学校生らのいじめが引き起こす悲劇。弁護士が語るさまざまな罪の形。『犯罪』を凌駕する第二短篇集!
サマルカンド一の絨緞乗りターリクは、犬猿の仲の弟と謎めいた女の三人でバグダッドを目指す。だが行く手には魔人が跋扈する地が。千夜一夜風世界を舞台にしたファンタジー。
本屋大賞翻訳小説部門第1位『犯罪』のシーラッハによる珠玉の3編と、気鋭の版画家タダジュンによる謎めいたイラスト。ふたりの天才が贈るブラックなクリスマス・プレゼント。
解体され、内臓を抜かれた死体……解体屋事件と呼ばれる連続殺人事件の犯人は人形遣いと名乗る人間だった。遺体の声を聞くという独特なプロファイリング手法で数々の事件を解決してきた分析官は、死体から何を聞き出すのか?
死んで五十年後の世界に蘇った青年ピアニスト。変人ばかりの音大生たちと共同生活をしながら、リサイタルの妨害や美人ピアニスト殺しなど次々に起こる事件に挑むことに……。
飛び降り自殺に偽装された女性の死。その背後にはさまざまな事件と、二重三重に塗りかためられた嘘があった。『深い疵』の刑事オリヴァーとピア、ファン待望の第一作が登場!
【本屋大賞翻訳小説部門第1位】弁護士の著者が現実の事件に材を得て、異様な罪を犯した人間たちの哀しさ、愛おしさを描いた連作短篇集。序文が加えられた改訂増補決定版!
連続殺人の手がかりは村に伝わる〈鴉谷〉の不吉な伝説。堅物の刑事と敏腕女性編集者が閉ざされた村での悲劇を追う、ドイツ推理作家協会賞新人賞を受賞した清冽なデビュー作。
共感覚を持つ写真家ゼバスティアンは、若い女性の誘拐・殺人容疑で逮捕される。法廷で暴き出される、美と人間の本質、そして司法の陥穽とは。本屋大賞受賞作家の衝撃作!
共産党青年団に入団し、逮捕されて収容所に送られてしまったファリード。無理矢理従兄弟と結婚させられてしまった恋人のラナー。それぞれに訪れた地獄の先に待つものとは。
罪を着せられて寄宿制の修道院学校に送られてしまったファリード。一族の血の束縛と運命に翻弄されながらも、孤独と絶望を乗り越え、懸命に成長する少年の姿を描く第2巻!
少年少女の美しい愛の物語に、一族の来歴、復讐譚などの物語の断片が混ざり、緻密に構成された304章で絢爛たるモザイク画が描かれる。構想三十年、今世紀最大級の世界文学。
危険人物の来訪で、巨大都市ベルリンに突如として発生した一大騒動は、やがて壮大なクライマックスへ。抜群のストーリーテリングで読者を強烈に牽引する、警察小説の白眉!