酒寄進一
(サカヨリシンイチ )ドイツ文学翻訳家。1958年生まれ。和光大学教授。主な訳書――2012年本屋大賞「翻訳小説部門」第1位のシーラッハ『犯罪』、2021年日本子どもの本研究会第5回作品賞特別賞を受賞したコルドン〈ベルリン三部作〉、ヘッセ『デーミアン』、ブレヒト『アルトゥロ・ウイの興隆/コーカサスの白墨の輪』、ケストナー『終戦日記一九四五』、ノイハウス〈刑事オリヴァー&ピア・シリーズ〉。
首と手を切りおとされ、ビロードにくるまれた死体。古都プラハで起きた連続殺人事件に、ウィーンの探偵ホガートが挑む。『夏を殺す少女』の著者が読者に仕掛ける巧妙な罠とは?
バカンスで訪れた築五百年の屋敷。少女ノアは、降霊術で三十年前に殺された少女の霊を呼び出してしまう。ドイツで二十五万部突破の、少女の恋と謎解きを描く傑作ミステリ。
山積みの事件を前に、身動きが取れなくなっていく刑事ラート。そんな中、不可解な状態の女優の死体が発見される……。現代ドイツ・ミステリの豊饒を体現する、傑作警察小説。
1930年のベルリン、映画界を舞台にした殺人に単独で挑む、ベルリン警視庁殺人課のはみ出し者ラート警部。『濡れた魚』に続く、ベルリン・ミステリ大賞受賞シリーズ第二弾。
閉塞的な村で起こった11年前の連続美少女殺害事件の真相を追う刑事オリヴァーとピア。緻密に絡み合う事件を通して人間のおぞましさと魅力を描く、ドイツで100万部突破の傑作!
動機が一切語られない殺人事件。新米弁護士のライネンは国選弁護人を買って出るが、被害者は親友の祖父だった……。刑事事件弁護士が研ぎ澄まされた筆で描く、圧巻の法廷劇。
地位も名誉もある男たちの事故死。病院に入院している少女の不審死。オーストリアの弁護士とドイツの刑事、ふたつの軌跡がであうとき、事件はそのおそるべき真の姿を現す。
怒濤の日々を送るラート警部。ベルリンを揺るがす殺人、消えたロシア人伯爵令嬢の消息……絶体絶命のピンチに陥ったラートの命運は? ベルリン・ミステリ賞受賞シリーズ。
1929年、春のベルリン。風紀課にくすぶるラート警部が挑む奇怪な殺人事件、壮大な陰謀、二重三重の罠。いま最注目のドイツ・ミステリが遂に生んだ大河警察小説シリーズ第一弾。
殺害されたユダヤ人は、実はナチスの武装親衛隊員だった!? 複雑な構成&誰もが嘘をついている&著者が仕掛けたミスリードの罠。シリーズ累計200万部突破、破格の警察小説!
罪人になるのは簡単なのに、世界は何も変わらない。刑事事件弁護士が現実の事件に材を得て描く、様々な「罪」のかたち。年末ベストを総なめにした『犯罪』に比肩する傑作!
ヒトラーに寄り添い、死の直前にその妻となった女。従来「退屈で無害な存在」とされてきた独裁者の愛人の知られざる姿を、豊富な史料を駆使して描く圧巻のノンフィクション。
作曲家リストが遺した謎のメッセージ。分裂した秘密結社の行方。パリ、ワイマール、コペンハーゲン……そしてローマ。ヨーロッパ全土を駆ける、歴史と音楽に彩られた大作。
リストの幻の楽譜。その演奏を聴いたピアニスト、サラの前に浮かんだ謎のモノグラム。エンデに続く現代ドイツ文学の旗手が贈る、きらびやかな謎と音楽に満ちたミステリ。
弁護士の著者が現実の事件に材を得て、異様な罪を犯した人間たちの哀しさ、愛おしさを鮮やかに描く連作短篇集。文学賞三冠、四十五万部突破の欧米読書界を驚嘆せしめた傑作。
死んで五十年後の世界に蘇ってしまった青年ピアニスト、アルトゥア。幽霊騒動と殺人事件をめぐり、風変わりな音大生たちと走る走る! 謎≠ェ奏でる、秘密と再会の物語。