星降る夜、天文部の観測会に参加したはずの姉が何者かに殺害された。男性化候補の筆頭で、誰からも慕われていた姉が、何故? さらに期末試験が終わった日、姉の後継者と目されていた小百合までもが被害に。姉が遺した謎の言葉“BG”とは果たして何を意味するのか──。全人類が生まれた時はすべて女性、のちに一部が男性に転換するという世界を舞台にした学園ミステリの意欲作。著者あとがき=石持浅海/解説=村上貴史
石持浅海
(イシモチアサミ )1966年愛媛県生まれ。九州大学卒。2002年、カッパ・ノベルスの新人発掘プロジェクト〈KAPPA-ONE〉第一期生として、『アイルランドの薔薇』でデビュー。特殊な状況設定下での端正な謎解きに定評がある。『BG、あるいは死せるカイニス』『温かな手』『フライ・バイ・ワイヤ』『月の扉』『扉は閉ざされたまま』『Rのつく月には気をつけよう 賢者のグラス』『殺し屋、やってます。』『高島太一を殺したい五人』など著作多数。