謎のアイドル捜しに駆り出されたプロデューサーの「おれ」。人気俳優や国際的数学者など、著名人を次々手にかけてゆく殺し屋の「わたし」。五里霧中の展開の果てに「おれ」と「わたし」が出会ったとき、《ゲッベルスの贈り物》に関する恐るべき真相が浮かび上がる――第10回小説新潮新人賞を受賞した鬼才による、仕掛けに満ちた第1長編。
藤岡真
(フジオカシン )1951年神奈川県生まれ。早稲田大学卒。広告代理店のCMディレクターとしてACCグランプリなどを受賞。92年「笑歩」で第10回小説新潮新人賞を受賞。著作は『ゲッペルスの贈り物』『六色金神殺人事件』『ギブソン』『白菊』がある。