「密室」、それは本格ミステリにおける魅力の一つ。1892年から1998年に発表された密室が登場する名短編、名長編より有栖川有栖がセレクトし、磯田和一の詳細なイラストを添えて贈る。世界初の長編密室ミステリとされるイズレイル・ザングウィル『ビッグ・ボウの殺人』をはじめ、名探偵・金田一耕助の初登場作品である、横溝正史『本陣殺人事件』など、絵になる密室41作をどうぞ。著者あとがき=有栖川有栖/解説=松浦正人
有栖川有栖
(アリスガワアリス )1959年大阪府生まれ。同志社大学卒。89年『月光ゲーム』でデビュー。2003年『マレー鉄道の謎』で第56回日本推理作家協会賞、08年『女王国の城』で第8回本格ミステリ大賞、17年『幻坂』で第5回大阪ほんま本大賞、18年〈火村英生シリーズ〉で第3回吉川英治文庫賞を受賞。『孤島パズル』『双頭の悪魔』『山伏地蔵坊の放浪』『江神二郎の洞察』など著書多数。
磯田和一
(イソダカズイチ )1942年大阪府生まれ。イラストレーター、グラフィックデザイナーとして活躍。『東京[23区]でてくちぶ』『書斎曼荼羅』などの著作多数。2014年没。