『セントルイス・ニューズ』のエヴェレットは、事故にあった同僚の代わりに、その夜死刑になる男へのインタヴューを担当するよう命じられた。ところが下調べを始めると、事実関係に不審な点が浮上してくる。これは無実では? 雰時一分の死刑を止めるべく不埒な記者が夜の街に必死の活動を繰り広げる、絶妙の時限サスペンス!
*映画『トゥルー・クライム』原作(1999年/クリント・イーストウッド監督・主演)
アンドリュー・クラヴァン/キース・ピータースン
アメリカの作家。1954年生。ニューヨーク生まれのピータースンは、〈ヴィレッジ・ヴォイス〉紙に常連寄稿する傍ら、小説を書きだした。弟と合作したマーガレット・トレイシー名義の『切り裂き魔の森』でMWA賞を受賞。再びMWA賞を得た『夏の稲妻』を含む記者ウェルズ物はハードボイルドの逸品として名高い。本名のクラヴァン名義では『真夜中の死線』が圧巻。読者を翻弄する才筆の持ち主だ。
芹澤恵
(セリザワメグミ )成蹊大学文学部卒業。英米文学翻訳家。訳書にウィングフィールド「クリスマスのフロスト」「フロスト日和」、ピータースン「幻の終わり」「夏の稲妻」、クラヴァン「真夜中の死線」、ウィルソン「リリアンと燃える双子の終わらない夏」など。