ブラスバンドの男たちによる集団暴行事件。秘密結社にかぶれる男子寄宿学校生らのいじめが引き起こす悲劇。弁護士が語るさまざまな罪の形。『犯罪』を凌駕する第二短篇集!
「ふるさと祭り」
「遺伝子」
「イルミナティ」
「子どもたち」
「解剖学」
「間男」
「アタッシェケース」
「欲求」
「雪」
「鍵」
「寂しさ」
「司法当局」
「清算」
「家族」
「秘密」
フェルディナント・フォン・シーラッハ
1964年ドイツ、ミュンヘン生まれ。ナチ党全国青少年最高指導者バルドゥール・フォン・シーラッハの孫。1994年からベルリンで刑事事件弁護士として活躍する。デビュー作である『犯罪』が本国でクライスト賞、日本で2012年本屋大賞「翻訳小説部門」第1位を受賞した。2010年に『罪悪』を、2011年に初長篇となる『コリーニ事件』、2013年に長篇第二作『禁忌』を刊行。
http://www.schirach.de/
酒寄進一
(サカヨリシンイチ )1958年生まれ。ドイツ文学翻訳家。上智大学、ケルン大学、ミュンスター大学に学び、新潟大学講師を経て和光大学教授。主な訳書に、イーザウ《ネシャン・サーガ》シリーズ、ブレヒト『三文オペラ』、ヴェデキント『春のめざめ――子どもたちの悲劇』、セシェ『囀る魚』、シーラッハ『犯罪』『罪悪』『テロ』、ノイハウス『深い疵』、グルーバー『夏を殺す少女』『刺青の殺人者』ほか多数。