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ページ数:387ページ
初版:1974年3月1日
ISBN:978-4-488-12006-1
Cコード:C0197
文庫コード:M-ア-1-8
戦後のわが国に紹介されたミステリ作家のなかで、もっとも広く歓迎されたサスペンス・スリラーの第一人者ウィリアム・アイリッシュの傑作の粋を集めた待望の短編集。大都会のなかの人間の孤独、しのびよる死の影の戦慄、絶望と焦燥にさいなまれる犠牲者等、常に意表をつく技巧と主題の多様性に加えて、作者の独壇場ともいうべき哀切な雰囲気描写と緊迫したサスペンスは永遠に読者を魅了せずにはおかない強烈な磁力を秘めている。本巻には9編を収録。
「毒食わば皿」
「窓の明り」
「青ひげの七人目の妻」
「死の治療椅子」
「殺しのにおいがする」
「秘密」
「パリの一夜」
「シルエット」
「生ける者の墓」
ウィリアム・アイリッシュ
1903年、アメリカのニューヨーク生まれ。1926年、普通小説Cover Chargeでデビュー。主にコーネル・ウールリッチという名前で創作活動を行い、1940年以降次々とすぐれたミステリを発表する。哀切な雰囲気描写と緊密な文体で、他の追随を許さぬ独自の境地を切り開き、サスペンスの第一人者となった。代表作に『幻の女』『暁の死線』『黒いカーテン』などがあり、短編にも類まれな手腕を発揮している。また『夜は千の目を持つ』「裏窓」など映画化された作品も多い。1968年没。